令和8年台風第25号

この災害は被害状況の調査が続いています。 記述は2026年10月16日時点で確認できた公的資料・報道に基づいており、今後の被害調査により数値などが変わる可能性があります。

発生日 2026年9月21日(令和8年) 〜 2026年9月22日 2026年(令和8年)の事件 / 9月21日に起きた事件
経過 発生から1か月
発生場所 千葉県 成田市、栄町、佐倉市、鴨川市ほか
種別 災害
状態 被害調査中 公訴時効早見表で制度を確認できます
被害 死者 17人  負傷者 41人
2026年(令和8年)9月、台風第25号が大型で強い勢力で伊豆諸島や関東甲信地方に接近し、21日を中心に記録的な大雨をもたらした。千葉県と神奈川県で土砂崩れが相次ぎ、22日には千葉県が管理する北印旛沼などで堤防が決壊した。人的被害は、台風第25号だけを集計した9月23日時点で死者10人、行方不明4人、負傷28人。台風第26号などによる被害を含む10月5日時点の集計では、死者17人、負傷41人となった。国と県などは「チーム印旛沼」を結成して応急復旧を進め、県は決壊の原因を調べている。政府は激甚災害の指定見込みを公表した。
令和8年台風第25号を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)
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関東に接近した大型で強い台風

内閣府のまとめによると、台風第25号は2026年9月16日21時にマリアナ諸島で発生した。19日に小笠原諸島に接近し、21日には大型で強い勢力で伊豆諸島や関東甲信地方に接近した。その後、22日21時に日本のはるか東で温帯低気圧に変わった。関東甲信地方では21日の24時間降水量が観測史上1位や9月の1位を更新した。19日から21日までの総雨量は、伊豆諸島で800ミリ、千葉県や静岡県で500ミリを超えた。最大瞬間風速は、19日に東京都父島で30.4メートル、21日に東京都三宅島で38.0メートルを観測した。気象庁は21日12時40分、東京都大島町にレベル5の土砂災害特別警報を発表し、23時に警報へ切り替えた。千葉県では約5週間前の8月13日から14日にかけて「令和8年8月千葉豪雨」が起きていた。水資源機構の担当者は、8月から続いた雨で土の中の水分が多かったことも一因ではないかとの見方を示したと、共同通信は伝えている。
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房総・三浦半島で相次いだ土砂崩れ

大雨で、千葉県の房総半島や神奈川県の三浦半島を中心に土砂崩れが相次いだ。国土交通省の10月4日20時時点のまとめでは、土砂災害は千葉県273件、神奈川県175件など計470件にのぼった。このうち土砂災害による死者は千葉県6人、神奈川県5人、宮崎県1人とされた。千葉県長柄町では、車で走っていた人が土砂崩れに巻き込まれて行方不明となり、のちに死者として数えられた。市原市では高齢者施設に通じる道路が土砂でふさがれ、入居者約160人と職員約20人が孤立したと共同通信が報じた。鴨川市で亡くなった1人は、土砂災害警戒区域から約40メートル外で被災したと県が説明したと報じられている。神奈川県知事は21日17時46分、千葉県知事は22日7時30分に、それぞれ陸上自衛隊に災害派遣を要請した。

人的被害と集計の推移

消防庁の9月23日12時時点の報告(第10報)では、死者10人、行方不明4人、負傷28人(重傷1人、軽傷27人)だった。これは台風第25号だけを集計した値である。消防庁は第18報以降、台風第26号や前線による大雨の被害を同じ表に加えた。このため、その後の数字には台風第25号以外の被害も含まれ、台風第25号だけの最終的な人数は公表されていない。台風第26号などによる被害を含む10月5日9時時点の内閣府の集計では、死者17人、行方不明0人、負傷41人(重傷3人、軽傷38人)となった。死者の内訳は、千葉県10人(茂原市1人、市原市1人、鴨川市4人、袖ケ浦市1人、印西市1人、山武市1人、長柄町1人)、神奈川県5人(横須賀市3人、三浦市2人)、熊本県1人(玉名市)、宮崎県1人(日南市)である。住家被害は同じ集計で全壊67棟、半壊414棟、床上浸水424棟、床下浸水1,259棟など計2,412棟で、そのうち2,297棟が千葉県だった。

印旛沼の堤防決壊

千葉県によると、9月22日、台風第25号による豪雨で、県が管理する北印旛沼の堤防と、北印旛沼に流れ込む角川の堤防の一部が決壊した。場所は成田市船形干拓と成田市下方の付近である。県は北印旛沼の決壊の幅を約100メートルと発表した。続いて9月23日、印旛沼からあふれた水の影響で、北印旛沼と利根川を結ぶ長門川(栄町酒直)の堤防の一部でも決壊が確認された。国土交通省は、北印旛沼・北印旛沼(角川集水路)・長門川の3地点4箇所で堤防が決壊したと整理している。北印旛沼と西印旛沼では観測史上最高の水位を観測した。共同通信によると、水資源機構は22日午前4時半に佐倉市の水位計で5.04メートルの過去最高水位を記録したとし、1968年に管理を始めてから決壊は初めてだと説明した。浸水は少なくとも約5平方キロに及んだと報じられたが、決壊による人的被害はなかったとされる。成田市では決壊による水位の上昇にともなう油の流出も確認された。

佐倉市の浸水とライフライン

佐倉市では高崎川が氾濫し、JR佐倉駅の周辺が大規模に浸水した。千葉県の資料は家屋の被害が多数にのぼるとしている。共同通信は、一時約300世帯が孤立したと報じた。五井姉崎工業用水道の佐倉浄水場では、ポンプ5台がすべて浸水して供給が止まり、近くの工業用水道から水を融通して給水を続けた。停電は東京電力の管内で最大約6万2,704戸にのぼった。10月5日時点でも千葉県で約610戸の停電が続き、倒木や土砂で道路を開ける作業が必要な場所が千葉県に143か所あった。断水は千葉県の7市3町と茨城県神栖市で最大計9,074戸に及んだが、すべて復旧した。交通では、共同通信が9月28日、JR内房線の一部区間は土砂崩れのため再開まで3か月かかる見通しだと報じた。NHKによると、JR成田線の銚子〜佐原間は10月4日に運転を再開した。

応急復旧と原因の調査

千葉県は9月22日、国土交通省関東地方整備局に堤防の緊急復旧の支援を求めた。整備局は23日にTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)を送り、規模の大きい船形干拓の決壊箇所については工事の監督も含めて支援するとした。長門川も追加で支援の対象となった。25日には、国・千葉県・水資源機構が「チーム印旛沼」を結成し、印旛沼の水位をできる限り下げること、破堤した4か所の応急復旧、浸水した場所の排水を目標に掲げた。県は28日から、北印旛沼の避難を促す情報(レベル4)の通知基準を水位4.25メートルから2.65メートルに下げ、レベル5の基準も2.80メートルで新たに設けた。気象庁も成田市・印西市・栄町で大雨警報などの基準を通常の7割に下げる暫定運用を始めた。共同通信によると、南側の決壊箇所は29日に県が、北側の約72メートルは10月3日に国土交通省が応急措置を終えた。県は本復旧に向けて決壊の原因を調べるとしている。NHKは10月5日、専門家の調査で、堤防の内部を水が通り道をつくって流れる「パイピング」が起きていた可能性が指摘されたと報じた。

災害救助法と激甚災害

内閣府によると、9月21日、千葉県の15市8町1村と東京都大島町に災害救助法の適用が決まった。8月の豪雨で同法が適用されていた千葉県の市町は、台風第25号の災害でも引き続き適用されている。9月30日には、台風第25号で被災し、台風第26号で被害が広がるおそれが高まったとして、神奈川県三浦市と横須賀市にも適用された。10月9日には、三浦市に被災者生活再建支援法が適用された。政府は9月29日に関係省庁災害対策会議を開いた。激甚災害については、共同通信によると、防災担当相が9月25日、8月の千葉豪雨などと一連の災害としてまとめて指定する見込みだと表明した。内閣府は10月9日、「令和8年梅雨前線豪雨から台風第25号までの一連の気象現象による災害(仮称)」について、公共土木施設や農地の復旧事業の国の補助率を引き上げる措置などを追加で指定する見込みだと公表した。過去5年の平均では、公共土木施設などの補助率は71%から84%に、農地は86%から97%に上がるとされる。指定には今後、政令を定める手続きが必要となる。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2026年9月19日
  2. 事件・事故 2026年9月21日 +2日
  3. 事件・事故 2026年9月22日 +1日

経過

  1. 2026年9月16日
    令和8年

    その他 台風第25号がマリアナ諸島で発生

    21時に発生

  2. 2026年9月18日
    令和8年

    その他 関係省庁災害警戒会議を開催

  3. 2026年9月19日
    令和8年

    事件・事故 台風が小笠原諸島に接近

    父島で最大瞬間風速30.4メートル

  4. 2026年9月21日
    令和8年

    事件・事故 伊豆諸島・関東甲信地方に接近し記録的な大雨

    24時間降水量が観測史上1位を更新。千葉県・神奈川県で土砂崩れが相次ぐ

  5. 2026年9月21日
    令和8年

    その他 東京都大島町に土砂災害特別警報

    12時40分から23時まで

  6. 2026年9月21日
    令和8年

    その他 千葉県・東京都で災害救助法の適用が決まる

    千葉県15市8町1村と大島町

  7. 2026年9月22日
    令和8年

    事件・事故 北印旛沼と角川の堤防が決壊

    成田市船形干拓・下方。千葉県が管理

  8. 2026年9月23日
    令和8年

    その他 長門川でも堤防決壊を確認、TEC-FORCEを派遣

    栄町酒直。国が緊急復旧を技術支援

  9. 2026年9月25日
    令和8年

    その他 国・県・水資源機構が「チーム印旛沼」を結成

    破堤した4か所の応急復旧などを目標に

  10. 2026年9月28日
    令和8年

    その他 千葉県が北印旛沼の通知基準水位を引き下げ

    レベル4を4.25メートルから2.65メートルに

  11. 2026年9月29日
    令和8年

    その他 印旛沼の南側の決壊箇所で応急復旧を終える

    気象庁も周辺3市町の警報基準を暫定的に引き下げ

  12. 2026年9月30日
    令和8年

    その他 神奈川県三浦市・横須賀市に災害救助法を適用

  13. 2026年10月3日
    令和8年

    その他 印旛沼の北側の決壊箇所の応急措置を終える

    国土交通省が幅約72メートルの箇所をふさぐ(報道)

  14. 2026年10月5日
    令和8年

    捜査 決壊にパイピングの可能性と報道

    専門家の調査による(NHK)。県は原因を調査中

  15. 2026年10月9日
    令和8年

    その他 三浦市に被災者生活再建支援法を適用

  16. 2026年10月9日
    令和8年

    その他 内閣府が激甚災害の追加指定見込みを公表

    梅雨前線豪雨から台風第25号までの一連の災害(仮称)

出典・公的資料

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「令和8年台風第25号」事件JP、2026年10月27日閲覧。https://jiken.jp/cases/2026-typhoon-25/
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更新履歴

  • 2026年10月16日 初版公開

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