奥多摩バラバラ殺人事件

結末 2024年5月、帰国した男の懲役13年が確定。主犯格とされる男は国外で死亡し、被疑者死亡で書類送検された

発生日 2003年9月19日(平成15年) 2003年(平成15年)の事件 / 9月19日に起きた事件
経過 発生から23年1か月 2024年5月24日の確定から2年5か月
発生場所 山梨県 北都留郡丹波山村(駐車場)。遺体は東京都西多摩郡奥多摩町などに遺棄
種別 殺人
状態 判決確定
被害 死者 1人
2003年(平成15年)9月19日、山梨県北都留郡丹波山村の駐車場で、元飲食店員の男性(当時26歳)が犯罪グループの男らに首を絞められて殺害された事件。遺体は切断され、丹波山村や東京都奥多摩町などに遺棄された。報道では「奥多摩バラバラ殺人」と呼ばれる。主犯格とされる男らは南アフリカに逃亡し、主犯格とされる男は現地で死亡しているのが見つかり、2022年に被疑者死亡のまま書類送検された。2020年に帰国した男は殺人罪の共謀を認定され、懲役13年が2024年に確定した。
奥多摩バラバラ殺人事件を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)

事件の概要

2003年(平成15年)9月19日午後、山梨県北都留郡丹波山村の駐車場で、元飲食店員の男性(当時26歳)が首を絞められて殺害された。後の判決によると、犯行は複数の男らの共謀によるもので、男らは翌日までに河原で遺体を切断し、丹波山村や東京都奥多摩町などに遺棄した。 切断された遺体の一部は東京都奥多摩町の山中で見つかり、捜査は警視庁が担当した。報道ではこの事件を「奥多摩バラバラ殺人」と呼んでいる。殺害の現場は、奥多摩町と県境を接する山梨県側の丹波山村である。産経新聞は、詐欺などを行っていた犯罪グループのメンバーら10人以上が関与したとみられると報じている。

事件の背景

産経新聞は2011年、捜査関係者への取材や関係者の公判記録をもとに、事件の背景を次のように報じた。男性は勤務先の店の顧客名簿を持ち出して辞めたため、店側とトラブルになっていた。その解決を頼んだ相手が、のちに主犯格として国際手配される男だった。男は男性を利用して、客のクレジットカードの情報を不正に入手するなどの計画を立てたが、男性が逃げ出したことに激怒した。男らは2003年9月17日、男性の友人を利用して男性を千葉県市川市のレストランに呼び出し、拉致したという。 これらは報道による背景の説明であり、判決で動機として認定された内容は報じられていない。

国外逃亡と捜査

事件後、グループのメンバーらが逮捕された一方、主犯格とされる男らは南アフリカに逃亡した。警視庁は2004年4月、主犯格とされる男らを殺人容疑などで国際手配した。 2011年11月1日、事件当時19歳だった女が南アフリカから帰国し、殺人容疑で逮捕された。しかし東京地検は同月22日、殺意や共犯関係の立証が難しいとして、嫌疑不十分で女を不起訴とした。 主犯格とされる男は、2017年12月に南アフリカの海岸で、自殺したとみられる状態で遺体で見つかっていた。2022年8月には、この遺体が主犯格とされる男と矛盾しないとのDNA型鑑定の結果が報じられた。警視庁は2022年10月3日、男を被疑者死亡のまま書類送検し、一連の捜査を終えたと発表した。男はその後、不起訴処分となった。

帰国した男の裁判

2020年、南アフリカに逃亡していた別の男が現地の日本大使館に出頭し、帰国した。新型コロナウイルスの影響で生活に困り、「日本に帰りたい」と説明していたと報じられている。警視庁は2020年9月24日、男を殺人などの容疑で再逮捕した。 東京地裁の裁判員裁判で、男は死体損壊・遺棄と監禁の罪は認めたが、殺人罪は否認した。東京地裁(浅香竜太裁判長)は2023年3月7日、懲役13年(求刑懲役20年)の判決を言い渡した。判決は、男が殺害現場にいなかったとうかがわせる証拠があり、殺害に直接加担したとは認められないとした。一方で、仲間との事前の話し合いなどを通じて殺害の意図を認識しており、移動手段となる車の調達依頼に応じた時点で殺人罪の共謀が成立すると判断した。 東京高裁(大善文男裁判長)は2024年5月9日、男が殺害を前提とした話し合いに同席していたなどとして共謀の成立を認め、被告側の控訴を棄却した。判決は5月24日に確定した。

国外逃亡の問題

主犯格とされる男は事件直後に国外へ逃亡し、日本で裁判を受けることのないまま死亡した。帰国した男の裁判が開かれたのも、事件から約20年後だった。産経新聞は一審判決の際、国外に逃亡した容疑者の移送を容易にする犯罪人引き渡し条約を日本が結んでいる相手は米国と韓国に限られていると指摘した。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2003年9月19日
  2. 逮捕 2011年11月1日 +2,965日
  3. 逮捕 2020年9月24日 +3,250日
  4. 判決 2023年3月7日 +894日
  5. 判決 2024年5月9日 +429日

経過

  1. 2003年9月19日
    平成15年

    事件・事故 山梨県丹波山村の駐車場で元飲食店員の男性が殺害される

    男性(当時26歳)が死亡。遺体は切断され、丹波山村や奥多摩町などに遺棄された

  2. 2004年4月
    平成16年

    捜査 主犯格とされる男らを国際手配

  3. 2011年11月1日
    平成23年

    逮捕 南アフリカから帰国した事件当時19歳の女を殺人容疑で逮捕

  4. 2011年11月22日
    平成23年

    その他 東京地検が女を嫌疑不十分で不起訴に

  5. 2020年9月24日
    令和2年

    逮捕 南アフリカから帰国した男を殺人などの容疑で再逮捕

  6. 2022年10月3日
    令和4年

    捜査 主犯格とされる男を被疑者死亡のまま書類送検し、捜査を終える

    男は2017年12月に南アフリカで死亡しているのが見つかっていた

  7. 2023年3月7日
    令和5年

    判決 東京地裁が帰国した男に懲役13年の判決(求刑懲役20年)

    殺害に直接加担したとは認めず、殺人罪の共謀の成立を認定した

    東京地方裁判所

  8. 2024年5月9日
    令和6年

    判決 東京高裁が被告側の控訴を棄却

    共謀の成立を認め、一審の懲役13年を支持した

    東京高等裁判所

  9. 2024年5月24日
    令和6年

    その他 懲役13年の判決が確定

出典・参考資料

この事件については、判決文・調査報告書などの一次資料をまだ確認できていません。以下は報道・文献などの参考資料です(出典の方針)。

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「奥多摩バラバラ殺人事件」事件JP、2026年10月30日閲覧。https://jiken.jp/cases/2003-okutama-dismemberment-murder/

更新履歴

  • 2026年10月30日 初版公開

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