廿日市女子高生殺害事件 通称: 廿日市女子高生刺殺事件

結末 2020年4月、広島地裁が言い渡した求刑どおりの無期懲役の判決が、検察・被告側とも控訴せず確定した

発生日 2004年10月5日(平成16年) 2004年(平成16年)の事件 / 10月5日に起きた事件
経過 発生から22年 2020年4月2日の確定から6年6か月
発生場所 広島県 廿日市市(上平良)
種別 殺人
状態 判決確定
被害 死者 1人  負傷者 1人
2004年10月5日午後3時ごろ、広島県廿日市市上平良の住宅の離れで、県立高校2年の女子生徒(17歳)が侵入した男に刃物で刺されて死亡し、駆けつけた祖母も重傷を負った事件。犯人は逃走し、事件は約13年半にわたって未解決だった。2018年4月、山口県内の別の暴行事件で採取された指紋などが現場の指紋やDNA型と一致し、面識のなかった男が逮捕された。広島地裁の裁判員裁判は2020年3月に求刑どおり無期懲役を言い渡し、双方が控訴せず確定した。
廿日市女子高生殺害事件を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)

自宅の離れで起きた事件

2004年10月5日午後3時ごろ、広島県廿日市市上平良の住宅で、県立廿日市高校2年の女子生徒(17歳)が、高校から帰宅したあと、敷地内の離れで若い男に刃物で刺された。広島県警によると、女子生徒は死亡し、騒ぎを聞いて駆けつけた祖母(当時72歳)も重傷を負った。現場は廿日市市役所から北西へ約1キロの、田畑が残る住宅地である。 中国新聞によると、母屋にいた祖母と妹が悲鳴に気付き、離れの玄関を開けたところ、倒れている女子生徒と、そばに立つ若い男を見つけた。妹が近所の住民を通じて110番した。司法解剖の結果、女子生徒は首や胸などを十か所近く刺されており、死因は外傷性出血死だった。祖母は一時意識不明の重体となったが、その後回復に向かった。男は現場から逃走した。

13年半に及んだ捜査

広島県警は捜査本部を設け、10月8日、現場で男を目撃した妹の証言をもとに作った似顔絵を公開した。捜査本部は当初、恨みを持つ人物による犯行の可能性も視野に入れていた。しかし後に逮捕された男は、女子生徒とまったく面識がなかった。 現場の離れのドアノブなどからは指紋が見つかり、女子生徒の爪からは皮膚片のDNA型も採取されていた。毎日新聞によると、一致する人物が現れればすぐに解決につながるとみられていたが、捜査は難航した。県警は、犯人が履いていた運動靴の種類などを公表し、事件は上限300万円の捜査特別報奨金の対象となった。警察庁は2018年3月1日、報奨金の支払い期間を1年間延長した。 女子生徒の父親らは毎年、チラシを配って情報提供を呼びかけた。産経新聞によると、2015年9月までに寄せられた情報は4976件、動員された捜査員は延べ24万人余りにのぼった。

別の暴行事件の指紋から逮捕

2018年4月上旬、山口県内で、男が職場の同僚の態度に怒って尻を蹴り、警察に事情を聴かれる出来事があった。毎日新聞によると、この暴行事件で山口県警が男の指紋を調べたところ、廿日市市の現場のドアノブの指紋とほぼ一致した。さらに、女子生徒の爪に残っていた皮膚片のDNA型も男のものと一致した。 広島県警は4月13日、山口県宇部市の会社員の男(35歳)を殺人の疑いで逮捕した。事件から約13年半が過ぎていた。男は広島県内に住民票を移したことがなく、女子生徒との接点は確認されず、捜査線上に浮かんだこともなかった。男は、バイクに乗って通りすがりに廿日市市に来たという趣旨の供述をした。県警は5月3日、祖母を刺して殺害しようとした殺人未遂の疑いで男を再逮捕した。 広島地検は5月24日、男を殺人などの罪で起訴した。産経新聞によると、地検は、男が乱暴目的で離れに侵入し、女子生徒に逃げられたため殺害したと判断した。

裁判員裁判と無期懲役の確定

広島地裁の裁判員裁判は2020年3月3日に始まり、男は起訴内容を認めた。審理の争点は刑の重さだった。 3月10日の論告で、検察は「強い殺意に基づく冷酷非道な犯行だ」と述べ、無期懲役を求刑した。逮捕までの13年半にわたって遺族が苦しみ続けたことも重く見るよう求めた。弁護側は、パニックになって刺してしまい計画性はなかったと主張し、有期刑が相当だとした。 広島地裁は3月18日、求刑どおり無期懲役を言い渡した。日本経済新聞によると、控訴期限の4月1日までに検察と被告側のどちらも控訴せず、判決は4月2日に確定した。 事件は、長く未解決だった事件が、別の事件で採取された指紋の照合をきっかけに解決した例として報じられた。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2004年10月5日
  2. 逮捕 2018年4月13日 +4,938日
  3. 逮捕 2018年5月3日 +20日
  4. 起訴 2018年5月24日 +21日
  5. 公判 2020年3月3日 +649日
  6. 公判 2020年3月10日 +7日
  7. 判決 2020年3月18日 +8日
  8. 判決 2020年4月2日 +15日

経過

  1. 2004年10月5日
    平成16年

    事件・事故 廿日市市上平良の住宅の離れで女子高校生が刺殺され、祖母も重傷

    午後3時ごろ。男は逃走

  2. 2004年10月8日
    平成16年

    捜査 捜査本部が目撃証言に基づく男の似顔絵を公開

  3. 2018年3月1日
    平成30年

    捜査 警察庁が捜査特別報奨金の支払い期間を1年間延長

    上限300万円

  4. 2018年4月13日
    平成30年

    逮捕 山口県宇部市の男を殺人の疑いで逮捕

    別の暴行事件で採取された指紋と、現場の指紋・DNA型が一致

  5. 2018年5月3日
    平成30年

    逮捕 祖母への殺人未遂の疑いで再逮捕

  6. 2018年5月24日
    平成30年

    起訴 広島地検が殺人などの罪で起訴

  7. 2020年3月3日
    令和2年

    公判 広島地裁で裁判員裁判の初公判、起訴内容を認める

    争点は量刑

    広島地方裁判所

  8. 2020年3月10日
    令和2年

    公判 検察が無期懲役を求刑し結審

    広島地方裁判所

  9. 2020年3月18日
    令和2年

    判決 広島地裁が求刑どおり無期懲役の判決

    広島地方裁判所

  10. 2020年4月2日
    令和2年

    判決 双方が控訴せず、無期懲役が確定

    控訴期限は4月1日

出典・参考資料

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「廿日市女子高生殺害事件」事件JP、2026年10月28日閲覧。https://jiken.jp/cases/2004-hatsukaichi-schoolgirl-murder/

更新履歴

  • 2026年10月22日 初版公開

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