新潟小2女児殺害事件 通称: 新潟女児殺害事件

結末 2023年12月、最高裁が上告を棄却し、無期懲役(求刑は死刑)が確定

発生日 2018年5月7日(平成30年) 2018年(平成30年)の事件 / 5月7日に起きた事件
経過 発生から8年5か月 2023年12月20日の確定から2年10か月
発生場所 新潟県 新潟市西区
種別 殺人
状態 判決確定
被害 死者 1人
  • 事件が変えた法律・制度事件を受けて政府が「登下校防犯プラン」(2018年6月)を決定し、通学路の「見守りの空白地帯」対策や「ながら見守り」が進められた。
2018年(平成30年)5月7日、新潟市西区で、下校途中の小学2年の女児(当時7歳)が近所に住む会社員の男(当時23)に連れ去られて殺害され、遺体がJR越後線の線路に置かれた事件。男は殺人や強制わいせつ致死など7つの罪で起訴された。新潟地裁の裁判員裁判は死刑の求刑に対し、計画性がないことなどから無期懲役を言い渡し、東京高裁も支持した。2023年12月に最高裁が上告を棄却し、無期懲役が確定した。事件を受けて政府は同年6月に「登下校防犯プラン」を決め、通学路の見守りの強化を進めた。
新潟小2女児殺害事件を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)

下校途中に起きた事件

2018年(平成30年)5月7日午後3時ごろ、新潟市西区の小学2年の女児(当時7歳)が友人と一緒に下校し、友人と別れた後に行方が分からなくなった。午後3時すぎには自宅から約300メートル離れた踏切の近くを1人で歩く姿が目撃されており、午後5時ごろに母親が警察に通報した。 その夜の午後10時半ごろ、新潟市西区青山水道のJR越後線(青山―小針間)で、女児が上りの普通列車にひかれ、死亡が確認された。現場は女児の自宅から直線で百数十メートルの場所だった。司法解剖の結果、死因は窒息死と分かり、新潟県警は翌8日、列車にひかれる前に殺害されて線路に置かれたとみて、殺人と死体遺棄の疑いで新潟西署に捜査本部を設けた。

逮捕と起訴

捜査本部は5月14日朝、遺体が見つかった現場から約4キロ離れた道の駅の駐車場で、近くに住む会社員で電気工事士の男(当時23歳)に任意同行を求め、同日、死体遺棄と死体損壊の疑いで逮捕した。 男はその後、殺人や強制わいせつ致死など7つの罪で起訴された。起訴状によると、男は5月7日、新潟市西区の路上で女児に軽乗用車をぶつけて車に乗せて連れ去り、駐車場に止めた車の中で首を絞めて殺害し、遺体を線路に置いて列車にひかせたとされる。

一審・新潟地裁の裁判員裁判

新潟地裁の裁判員裁判は2019年(令和元年)11月8日に始まった。検察側は「まれにみる悪逆非道な犯行で、生命軽視の度合いは甚だしく大きい」として死刑を求刑した。弁護側は殺意などを否定し、傷害致死罪にとどまると主張した。被害者が1人の事件で裁判員がどのような判断をするかが注目された。 2019年12月4日、新潟地裁は無期懲役を言い渡した。判決は「死ぬかもしれないと認識しながら首を圧迫した」として殺意を認め、「弱者を狙った無差別的な犯行で悪質」と非難した。一方で「殺害の計画性がないことは死刑の選択を否定的にさせる大きな事情だ」とし、死刑はやむを得ないとまでは言えないと判断した。検察側と弁護側の双方が控訴した。

控訴審・上告審と無期懲役の確定

東京高裁の控訴審では、検察側が改めて死刑を求め、弁護側は有期刑が相当だと主張した。女児の両親は被害者参加制度を使って意見陳述をした。 2022年(令和4年)3月17日、東京高裁は一審の無期懲役を支持し、双方の控訴を棄却した。判決は「抵抗できない弱者を狙った無差別的な事件で、残虐だ」と述べる一方、確定的な殺意があったとまでは認められず、計画性もなかったことなどから、極刑がやむを得ないとは言えないとした。 東京高検は上告を断念し、上告したのは弁護側だけとなったため、刑事訴訟法の規定により死刑が言い渡される可能性はなくなった。最高裁第1小法廷は2023年12月20日付の決定で上告を棄却し、無期懲役とした一審・二審の判決が確定した。

登下校防犯プランと「ながら見守り」

政府は事件後の2018年5月18日に「登下校時の子供の安全確保に関する関係閣僚会議」を開き、6月22日に「登下校防犯プラン」を決定した。プランは冒頭で、新潟市で下校途中の7歳の児童が殺害された事件が起きたことを挙げ、同じような事件が二度と起きないよう、関係省庁が横断的に対策を強化するとしている。 プランでは、子どもが1人で歩く区間など「見守りの空白地帯」への対策や、散歩や買い物、仕事など日常の活動をしながら子どもを見守る「ながら見守り」の推進が柱の一つになった。新潟県警は、この事件と登下校防犯プランを踏まえて、県内の住民や事業者に「ながら見守り」への協力を呼びかけている。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2018年5月7日
  2. 逮捕 2018年5月14日 +7日
  3. 公判 2019年11月8日 +543日
  4. 判決 2019年12月4日 +26日
  5. 判決 2022年3月17日 +834日
  6. 判決 2023年12月20日 +643日

経過

  1. 2018年5月7日
    平成30年

    事件・事故 新潟市西区で下校途中の小学2年の女児が連れ去られ殺害される

    午後10時半ごろ、JR越後線の線路上で女児が列車にひかれ、死亡が確認された。死因は窒息死

  2. 2018年5月8日
    平成30年

    捜査 新潟県警が殺人と死体遺棄の疑いで新潟西署に捜査本部を設置

  3. 2018年5月14日
    平成30年

    逮捕 近所に住む会社員の男を死体遺棄と死体損壊の疑いで逮捕

    その後、殺人や強制わいせつ致死など7つの罪で起訴された

  4. 2018年6月22日
    平成30年

    その他 政府の関係閣僚会議が「登下校防犯プラン」を決定

    新潟市の事件を受けた登下校時の子どもの安全対策

  5. 2019年11月8日
    令和元年

    公判 新潟地裁で裁判員裁判の初公判

    新潟地方裁判所

  6. 2019年12月4日
    令和元年

    判決 新潟地裁が無期懲役の判決(求刑は死刑)

    殺意を認め、計画性がないことを死刑を選ばない大きな事情とした

    新潟地方裁判所

  7. 2022年3月17日
    令和4年

    判決 東京高裁が検察側・弁護側双方の控訴を棄却

    一審の無期懲役を支持

    東京高等裁判所

  8. 2023年12月20日
    令和5年

    判決 最高裁が上告を棄却する決定、無期懲役が確定

    上告したのは弁護側のみ(東京高検は上告を断念)

    最高裁判所第一小法廷

出典・参考資料

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「新潟小2女児殺害事件」事件JP、2026年10月28日閲覧。https://jiken.jp/cases/2018-niigata-girl-murder/

更新履歴

  • 2026年10月19日 初版公開

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