マウントゴックス(Mt.Gox)事件

発生日 2014年2月28日(平成26年)
経過 発生から12年5か月
発生場所 東京都 渋谷区(マウントゴックス本社)
種別 サイバー犯罪
状態 未解決
被害 死者 0人  負傷者 0人
2014年(平成26年)2月、東京都渋谷区に拠点を置く世界最大級のビットコイン取引所マウントゴックスが、不正アクセスにより顧客・自社保有分あわせて約85万BTC(当時のレートで約480億円相当)を消失させ、経営破綻した事件。同社は2月7日にビットコインの出金を停止し、24日に全取引を停止したうえで、28日に消失を公表するとともに東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請した。外部からの不正アクセスによる資産流出そのものの実行者は特定されていない一方、元代表取締役は電磁的記録の不正作出の罪で有罪となった。
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事件の経過

マウントゴックスは2010年にビットコイン取引所として事業を転換し、一時は世界最大級の取引量を誇っていた。2014年2月7日、同社は「トランザクション展性」と呼ばれる技術的な問題を理由にビットコインの出金を停止した。同月23日には最高経営責任者がビットコイン財団の取締役を辞任し、24日には全取引を停止してウェブサイトの表示も消えた。同月28日、同社は不正アクセスにより約85万BTC(うち顧客預かり分約75万BTC、自社保有分約10万BTC、当時のレートで約480億円相当)が消失したことを公表するとともに、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請した。同年4月24日には東京地裁が破産手続き開始を決定した。
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その後の法的経過

流出そのものを実行した外部の不正アクセス者は本稿執筆時点でも特定されていない。一方で、同社の元代表取締役は、2013年2月から9月にかけて取引システム上のデータを書き換えて別口座の残高を水増ししたとして、私電磁的記録不正作出・同供用の罪に問われた。2019年3月15日、東京地方裁判所はこの罪について懲役2年6月・執行猶予4年の有罪判決を言い渡す一方、業務上横領罪については無罪とした。被告側・検察側双方が控訴したが、控訴審でも有罪判断が維持された。消失した資産をめぐっては、その後も民事再生手続きを通じた債権者への返還が長期にわたり続けられている。

暗号資産規制への影響

当時、日本国内には暗号資産交換業者を直接規制する法制度が存在しておらず、マウントゴックスの経営破綻は多くの利用者を無防備な状態で巻き込む結果となった。この事件を契機に、日本では資金決済法が改正され、暗号資産(当時の呼称は仮想通貨)交換業者を金融庁への登録制とし、顧客資産の分別管理を義務づける規制の枠組みが整備されることになった。日本が世界に先駆けて暗号資産交換業者に対する登録制度を導入した背景には、本事件で多数の利用者が資産を失いながら救済手段を持たなかったという反省があるとされる。消失した資産をめぐる債権者への弁済は、民事再生手続きの中で長期間にわたり続けられている。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2014年2月24日
  2. 判決 2019年3月15日 +1,845日

経過

  1. 2014年2月7日
    平成26年

    その他 ビットコインの出金を停止

  2. 2014年2月24日
    平成26年

    事件・事故 全取引を停止、ウェブサイトが閉鎖

  3. 2014年2月28日
    平成26年

    その他 約85万BTCの消失を公表、民事再生法の適用を申請

  4. 2014年4月24日
    平成26年

    その他 東京地方裁判所が破産手続き開始を決定

    東京地方裁判所

  5. 2019年3月15日
    平成31年

    判決 元代表取締役に私電磁的記録不正作出罪で有罪判決

    懲役2年6月・執行猶予4年。業務上横領罪は無罪。

    東京地方裁判所

出典・公的資料

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「マウントゴックス(Mt.Gox)事件」事件データベース jiken.jp、2026年7月29日閲覧。https://jiken.jp/cases/2014-mtgox-bitcoin-loss/

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更新履歴

  • 2026年7月16日 初版公開

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