倉敷海底トンネル事故

発生日 2012年2月7日(平成24年)
経過 発生から14年5か月
発生場所 岡山県 倉敷市(水島コンビナート内、海底トンネル工事現場)
種別 事故
状態 終結
被害 死者 5人  負傷者 0人
2012年(平成24年)2月7日、岡山県倉敷市の水島コンビナート内で、石油製品輸送用パイプラインを通すための海底トンネルをシールド工法で施工中、トンネル内に大量の海水が流入し、作業員5人が死亡した事故。海水はトンネルから立坑まで流れ込み、少なくとも約6,000トンが流入したと推定されている。事故調査の結果、シールドマシンのセグメント(トンネル内壁の部材)の一部が抜け出し、そこから地下水が流入して周辺地盤が緩み、トンネルの安定性が失われたことが崩壊のきっかけと推定された。
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事故の経過

2012年2月7日午後0時35分頃、岡山県倉敷市の水島コンビナート内にある石油精製工場で、東西2つの製油所を結ぶパイプライン用の海底トンネルをシールドトンネル工法で施工中、トンネル内へ大量の海水が流れ込んだ。海水はトンネルから立坑まで流入し、その量は少なくとも約6,000トンと推定されている。トンネル内で作業していた30代から60代の男性作業員6人のうち5人が行方不明となり、後に全員の死亡が確認された。残る1人は自力でトンネルから脱出した。工事は石油元売り会社が発注し、大手ゼネコンが施工を担当していた。
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事故原因

シールドトンネル施工技術安全向上協議会がまとめた最終報告書によれば、トンネル内壁を構成する部材(セグメント)のうち、リングの安定を保つ「キーセグメント」と呼ばれる部材がトンネル内側に抜け出したことが崩壊のきっかけになったと推定されている。キーセグメントが抜け出したことで生じた隙間から地下水が流入し、周辺地盤が緩んでセグメントに作用する荷重が増加した結果、トンネル全体の安定性が失われ、一気に海水が流入する事態に至ったとみられる。海底という特殊な条件下でのシールド工事のリスク管理のあり方が、事故後の技術的な検証課題として取り上げられた。

工事の背景と教訓

この工事は、水島港を挟んで東西に位置する2つの石油精製工場を結び、石油製品を相互に融通するためのパイプラインを敷設する目的で行われていた。工事は2010年8月に着工し、2013年6月の完成を予定していたが、事故によって計画は大幅に見直されることになった。海底という特殊な地質・水圧条件下でのシールド工法によるトンネル掘削は、地上部の工事に比べて異常の察知や避難が困難であることが本事故を通じて改めて示された。事故後、業界団体であるシールドトンネル施工技術安全向上協議会が詳細な技術検証を行い、セグメントの抜け出しを防ぐ設計・施工管理のあり方について、同種工事における安全対策の指針としてまとめられた。

経過

  1. 2012年2月7日
    平成24年

    事件・事故 海底トンネルに海水が流入、作業員5人が死亡

    シールド工法での施工中にトンネルが崩壊し、大量の海水が流入した。

出典・公的資料

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レポート・記事などで本ページを参照する際は、以下の表記をご利用ください。

「倉敷海底トンネル事故」事件データベース jiken.jp、2026年7月29日閲覧。https://jiken.jp/cases/2012-kurashiki-tunnel-flooding/

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更新履歴

  • 2026年7月16日 初版公開

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