上野4億円強盗事件

発生日 2026年1月29日(令和8年)
経過 発生から7か月
発生場所 東京都 台東区東上野
種別 強盗
状態 公判中
被害 死者 0人  負傷者 1人
2026年(令和8年)1月29日午後9時30分頃、東京都台東区東上野の路上で、香港へ現金を運ぶ予定だった中国人と日本人の男女5人が、3人組の男に現金約4億2300万円入りのスーツケースを奪われ、逃走中に通行人をはねるひき逃げも起きた事件。同日深夜には羽田空港でも現金約1億9500万円を狙った強盗未遂、翌日には香港でも関連する強奪事件が発生しており、警視庁は山口組・住吉会・極東会など複数の指定暴力団の関与を視野に捜査している。窃盗罪に問われた組織幹部らが起訴され公判が開かれているが、被害金の流れの全容は明らかになっていない。
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事件の経過

2026年1月29日午後9時30分頃、東京都台東区東上野の路上で、現金を香港へ運ぶ予定だった日本人3人と中国人2人の男女5人が、3人組の男に現金約4億2300万円入りのスーツケース3個を奪われた。3人組は犯行後、逃走する車で付近の路上にいた通行人の50代男性をはねてそのまま走り去った。現場となった東上野一帯は外国人向けの飲食店・商店が集まる地域で、現金を国外へ持ち出す仲介役の拠点があるとも報じられ、警視庁は被害者らが運んでいた現金がどのような経緯で用意されたものかを含めて捜査した。
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羽田空港での強盗未遂

事件の翌日である1月30日午前0時10分頃、大田区の羽田空港第3ターミナル駐車場でも、香港へ現金を運ぶ予定だった別のグループが襲われた。50代の男性が車外で現金をスーツケースに詰め替えていたところ、少年を含む4人組に催涙スプレーを吹きかけられたが、男性がとっさに車のドアを閉めたため、積まれていた約1億9500万円は奪われず、強盗未遂に終わった。実行犯側は事前に被害車両の車種・ナンバーを把握しており、品川区から空港まで約1時間にわたり尾行していたとみられる。警視庁は2026年7月21日、高校生を含む少年ら4人を強盗未遂容疑で再逮捕した。

香港での関連事件

同じ1月30日午前には、香港でも現金運搬中の日本人を含む男女が襲われ、現金約5000万円が奪われる事件が発生した。香港警察は1月31日までに日本人3人を含む男女6人を強盗容疑で逮捕し、2月1日には日本人の男3人と中国人の女1人が起訴された。警視庁は東上野・羽田・香港の3件を一連の事件とみて捜査を進めている。逮捕者の一人である20代の男は、当初は自らも被害者であるかのように装っていたとされる。

複数の暴力団による異例の連携

本件の捜査では、指定暴力団山口組の傘下組織に加え、住吉会・極東会という別の指定暴力団の組員も関与していたとみられている。本来対立関係にあるとされる複数の組織の構成員がなぜ手を組んだのかが捜査の焦点の一つとなり、警視庁は全容解明に向けて関係組織の事務所を家宅捜索した。首謀者とされる人物は周囲に「大金を運んでいるグループがいる」「警察に言えない金だから捕まらない」などと話していたとされ、被害者側が公にしにくい事情を抱えた現金であることを見越した犯行だったとの見方も出ている。

捜査の経過

警視庁組織犯罪対策部は2026年3月14日、山口組傘下組織の幹部ら男7人を事後強盗容疑で逮捕した。東京地検は同年4月3日、「強盗と認定できる証拠が十分でなかった」として、このうち5人について窃盗罪に切り替えて起訴した。さらに6月3日には、実行役の勧誘や車両の手配をしたとして、住吉会系組幹部ら3人が窃盗容疑で新たに逮捕された。

裁判の経過

起訴された被告のうち、弘道会系幹部とされる男(21)の初公判が2026年7月9日、東京地方裁判所で開かれ、被告は起訴内容を認めた。検察側は冒頭陳述で、被告が面識のない実行犯3人を乗せたミニバンを運転する「運転役」として計画に加わったと指摘した。共犯の実行犯とされる男(28)も、別途開かれた初公判で起訴内容を認めている。本稿執筆時点で、被害金の資金の流れなど事件の全体像をめぐる審理は続いている。

「令和の4億円事件」という呼称

被害額の大きさと、夜間の路上で大金が奪われたという構図から、この事件は報道で「令和の4億円事件」とも呼ばれ、1968年に発生し公訴時効が成立した三億円事件になぞらえて取り上げられた。もっとも、三億円事件が金融機関の現金輸送車を狙った計画的な単独犯行とされるのに対し、本件は複数の暴力団関係者が関与したとみられる組織的な犯行であり、運ばれていた現金の性質自体に不透明な点が指摘されている点で性格を異にする。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2026年1月29日
  2. 逮捕 2026年1月31日 +2日
  3. 逮捕 2026年3月14日 +42日
  4. 起訴 2026年4月3日 +20日
  5. 逮捕 2026年6月3日 +61日
  6. 公判 2026年7月9日 +36日
  7. 逮捕 2026年7月21日 +12日

経過

  1. 2026年1月29日
    令和8年

    事件・事故 東上野の路上で現金約4億2300万円が奪われる

    3人組の男が現金入りスーツケース3個を奪い、逃走中にひき逃げも起こした。

  2. 2026年1月30日
    令和8年

    その他 羽田空港で現金約1億9500万円の強盗未遂

    少年を含む4人組が催涙スプレーで襲撃したが、現金は奪われなかった。

  3. 2026年1月30日
    令和8年

    その他 香港でも関連する強奪事件が発生

    現金運搬中の日本人を含む男女が襲われ、約5000万円が奪われた。

  4. 2026年1月31日
    令和8年

    逮捕 香港警察が男女6人を逮捕

    日本人3人を含む男女6人が強盗容疑で逮捕された。

  5. 2026年3月14日
    令和8年

    逮捕 警視庁が山口組傘下組織幹部ら7人を逮捕

    事後強盗容疑で逮捕。住吉会系・極東会系の組員の関与も判明した。

  6. 2026年4月3日
    令和8年

    起訴 東京地検が5人を窃盗罪で起訴

    強盗と認定できる証拠が十分でなかったとして窃盗罪に切り替えて起訴された。

  7. 2026年6月3日
    令和8年

    逮捕 住吉会系組幹部ら3人を追加逮捕

    実行役の勧誘や車両の手配をしたとして窃盗容疑で逮捕された。

  8. 2026年7月9日
    令和8年

    公判 東京地裁で初公判、被告が起訴内容を認める

    検察側は被告が運転役として計画に加わったと指摘した。

  9. 2026年7月21日
    令和8年

    逮捕 羽田事件で少年含む4人を強盗未遂容疑で再逮捕

出典・公的資料

関連する法律用語

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レポート・記事などで本ページを参照する際は、以下の表記をご利用ください。

「上野4億円強盗事件」事件JP、2026年9月8日閲覧。https://jiken.jp/cases/2026-ueno-cash-robbery/

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更新履歴

  • 2026年8月10日 記事内容を拡充(羽田空港・香港での関連事件、複数暴力団の関与、裁判の経過などを追加。発生日の誤り(2025年→2026年)も修正)
  • 2026年7月16日 初版公開

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