渋谷駅駅員銃撃事件

結末 2011年3月、最高裁が上告を棄却し、東京高裁が言い渡した男の死刑が確定(2013年9月に執行)

発生日 2004年6月23日(平成16年) 2004年(平成16年)の事件 / 6月23日に起きた事件
経過 発生から22年4か月 2011年3月12日の確定から15年7か月
発生場所 東京都 渋谷区
種別 強盗
状態 判決確定
被害 死者 0人  負傷者 1人
2004年(平成16年)6月23日午前8時45分ごろ、東京都渋谷区の東京メトロ半蔵門線渋谷駅構内で、男が駅の売上金が入っていると思い込んだ紙袋を奪おうとして駅員(当時32歳)に拳銃を発砲し、重傷を負わせた。男は同年5月に横浜市の中華料理店経営者を射殺した強盗殺人事件の実行犯で、渋谷駅での犯行後にNHKに電話して警視庁に出頭した。東京地裁は無期懲役、東京高裁は死刑を言い渡し、2011年3月に最高裁が上告を棄却して死刑が確定、2013年9月に執行された。
渋谷駅駅員銃撃事件を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)
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事件の経過

2004年(平成16年)6月23日午前8時45分ごろ、東京都渋谷区の東京メトロ半蔵門線渋谷駅構内で、男が定期券売り場付近にいた男性駅員(当時32歳)に近づき、駅の売上金が入っていると思い込んだ手提げ紙袋をひったくろうとした。駅員が抵抗すると、男は所持していた拳銃を駅員の右脇腹に突き付けて発砲した。銃弾は駅員の右腹部に命中し、全治まで約3か月を要する胃損傷のほか、脊椎損傷などの重い傷害を負わせた。駅員は一命を取り留めたものの、右足の完全まひなどによる両下肢の機能障害が後遺障害として残った。男は紙袋を奪って駅構内を通り抜け、東急東横線のホームから特急電車に乗車して逃走し、自由が丘駅で下車した後、バスとレンタカーを乗り継いで横浜方面へ逃げた。
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一連の強盗殺人事件

男は強盗致傷などの前科で服役し、2004年(平成16年)4月に釈放された。最高裁判決の認定によれば、男は服役中から、以前から保有していた拳銃を使ってJR東京駅構内にある物品販売会社の事務所から売上金を奪う計画を抱き続けており、釈放から1か月もたたないうちに実行しようとしたが、事務所を見つけられなかった。その腹いせなどから、JR東京駅の地下3階で積み上げた段ボールに灯油をまいて放火した(建物に燃え移る前に消し止められ未遂)。続いて、従業員の給料用の現金を奪おうと警備会社の事務所に侵入し、従業員に拳銃を突き付けたが、現金を見つけられず未遂に終わった。さらに同年5月29日、横浜中華街の中華料理店経営者の男性(当時77歳)を自宅敷地内で射殺し、現金43万円余りなどを奪った。渋谷駅の事件はこれらに続くもので、一連の犯行はわずか1か月半余りの間に行われた。判決は、動機について、かつて事業に成功した時期を忘れられず、新規事業のための大金を得たいと考えたものと認定している。渋谷駅の事件から3日後の6月26日、男はNHKに電話で犯行を認めたうえで、拳銃を携帯して警視庁本部に出頭し、自首した。

裁判の経過

男は銃砲刀剣類所持等取締法違反、強盗殺人、強盗殺人未遂などの罪に問われた。2006年4月、東京地方裁判所は「殺害された被害者が1人にとどまる」ことなどを理由に無期懲役を言い渡した。しかし検察側の控訴を受けた東京高等裁判所は2007年4月、拳銃を使用した犯行は危険性が高く多数の人間を殺傷しかねないなどとして一審判決を破棄し、死刑を言い渡した。最高裁判所第三小法廷(田原睦夫裁判長)は2011年3月1日、渋谷駅の犯行について「至近距離からけん銃を発射して被害者の右腹部に弾丸を撃ち込んだもの」であり、中華料理店経営者の射殺とともに「確定的殺意に基づく冷酷で残忍な犯行態様」と指摘した。公共の場である地下鉄駅構内で行われたことも軽視できず、駅員が右足の完全まひなどの後遺障害に一生苦しむことになった結果も「誠に重大」であるとして、自首したことや反省の情を示していることなどを十分考慮しても死刑はやむを得ないと判断し、裁判官全員一致で上告を棄却した。死刑は同年3月12日付で確定し、2013年9月12日に執行された。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2004年6月23日
  2. 逮捕 2004年6月26日 +3日
  3. 判決 2006年4月 +660日
  4. 判決 2007年4月25日 +373日
  5. 判決 2011年3月1日 +1,406日

経過

  1. 2004年6月23日
    平成16年

    事件・事故 渋谷駅で駅員が拳銃で撃たれ重傷

    駅の売上金が入っていると思い込んだ紙袋を奪おうとした男が、駅員(当時32歳)に至近距離から拳銃を発砲し、胃損傷・脊椎損傷などの重傷を負わせた。

  2. 2004年6月26日
    平成16年

    逮捕 男がNHKに犯行を認め警視庁に出頭

  3. 2006年4月
    平成18年

    判決 東京地裁が無期懲役を言い渡す(一審)

    被害者が1人にとどまることなどを理由に無期懲役とした。

    東京地方裁判所

  4. 2007年4月25日
    平成19年

    判決 東京高裁が死刑を言い渡す(控訴審)

    拳銃使用による犯行の危険性の高さなどを理由に一審判決を破棄した。

    東京高等裁判所

  5. 2011年3月1日
    平成23年

    判決 最高裁が上告を棄却

    最高裁判所第三小法廷(田原睦夫裁判長)が、確定的殺意に基づく冷酷で残忍な犯行として控訴審の死刑判決を是認し、上告を棄却した(平成19年(あ)第1006号)。

    最高裁判所第三小法廷 (事件番号: 平成19年(あ)第1006号)

  6. 2011年3月12日
    平成23年

    その他 死刑が確定

    最高裁の上告棄却により死刑判決が確定した。2013年9月12日に執行された。

出典・公的資料

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「渋谷駅駅員銃撃事件」事件JP、2026年10月28日閲覧。https://jiken.jp/cases/2004-shibuya-station-shooting/
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更新履歴

  • 2026年10月3日 一次資料補強:最高裁判決(2011年3月1日)を出典に追加。駅員の年齢・傷害と後遺障害の内容、一連の犯行(東京駅放火未遂・警備会社強盗未遂・中華料理店主射殺)と動機を判決に基づいて訂正・加筆
  • 2026年9月24日 一審・控訴審の判決日を訂正(プレースホルダー日付を実際の判決日に)
  • 2026年8月20日 初版公開

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