すすきのホテル殺人事件 通称: ススキノ殺人

現在 両親はほう助の罪で二審も執行猶予付きの有罪となり、上告した。殺人罪で起訴された娘の公判は始まっていない(2026年10月時点)

この事件は公判中です。 判決が確定していない被告人・被疑者は、有罪判決が確定するまで無罪と推定されます。記述は2026年10月31日時点で確認できた公的資料・報道に基づいており、今後の審理により変わる可能性があります。

発生日 2023年7月1日(令和5年) 〜 2023年7月2日 2023年(令和5年)の事件 / 7月1日に起きた事件
経過 発生から3年3か月
発生場所 北海道 札幌市中央区(すすきののホテル)
種別 殺人
状態 公判中
被害 死者 1人  負傷者 0人
2023年(令和5年)7月2日、札幌市中央区すすきののホテルの客室で、恵庭市の会社員男性(当時62歳)が遺体で見つかった事件。遺体は頭部が切断され、持ち去られていた。北海道警は同月、親子3人を逮捕し、札幌地検は2024年3月、娘を殺人などの罪で、精神科医の父親と母親をほう助の罪で起訴した。両親は一審・二審とも死体損壊ほう助などで執行猶予付きの有罪となり、上告した。娘の公判は、2026年10月時点で始まっていない。
すすきのホテル殺人事件を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)

事件の発覚

2023年(令和5年)7月2日午後3時ごろ、札幌市中央区南8条西5丁目のホテルの客室で、男性が倒れているのをホテルの従業員が見つけ、119番通報した。男性はその場で死亡が確認された。翌3日、男性が浴室で頭部を切断された状態で見つかっていたこと、頭部が客室から見つかっていないことが、捜査関係者への取材で分かった。亡くなったのは、恵庭市の会社員の男性(当時62歳)だった。

親子3人の逮捕と起訴

7月24日、北海道警は、男性の知人の娘(当時29歳)と、その父親(当時59歳)を、死体損壊・死体領得・死体遺棄の疑いで逮捕した。同日の家宅捜索で、2人の自宅から人の頭部が見つかった。翌25日には母親(当時60歳)も同じ疑いで逮捕された。父親は精神科医だった。8月には3人とも殺人の疑いで再逮捕された。 9月1日、両親の鑑定留置の理由開示の手続きで、両親は「娘と共謀していない」と述べ、容疑を否認した。札幌地検は3人を約半年にわたって鑑定留置し、精神鑑定を行った。2024年3月6日、地検は娘を殺人・死体損壊・死体領得・死体遺棄の罪で、父親をそのほう助の罪で、母親を死体遺棄ほう助と死体損壊ほう助の罪で起訴した。3人は同じ事件として起訴され、公判は別々に開かれている。

検察側の主張

父親の判決に記載された起訴の内容(公訴事実)によると、検察側は次のように主張した。7月1日午後10時33分ごろ、父親が、刃物などを入れたキャリーケースを持った娘を、男性との待ち合わせ場所の近くまで車で送った。娘は午後11時14分ごろ、ホテルの客室で男性の首を折りたたみナイフで複数回突き刺して殺害し、頭部を切断して持ち去った。頭部は2日午前3時ごろ、親子の自宅に運び込まれ、24日午前8時45分ごろまで自宅で隠されていた。 これらは検察側の主張で、娘が殺害したかどうかについては、まだどの裁判所も判断していない。動機や、娘と男性との関係も、判決では判断されていない。

父親の裁判

父親の裁判は裁判員裁判で行われた。2025年1月14日の初公判で、父親は娘の殺害計画を事前には知らなかったとして無罪を主張した。検察側は懲役10年を求刑した。 3月12日、札幌地裁(渡邉史朗裁判長)は懲役1年4月、執行猶予4年を言い渡した。判決は、娘が頭部を自宅に持ち帰って浴室に置いたころまで、父親が娘の意図を知らなかった可能性が残るとして、殺人ほう助と死体領得ほう助の成立を認めなかった。一方、自宅で頭部を隠すことを容認した死体遺棄ほう助と、娘が自宅で頭部を損壊する様子をビデオで撮影した死体損壊ほう助を認めた。 検察側・弁護側の双方が控訴した。2026年1月27日、札幌高裁(青沼潔裁判長)は一審判決を破棄し、懲役1年、執行猶予3年を言い渡した。高裁は、死体遺棄は頭部を自宅に運び込んだ時点で終わっていたとして、死体遺棄ほう助も認めず、死体損壊ほう助だけを有罪とした。弁護側は2月9日に最高裁に上告し、検察側も上告した。

母親の裁判

母親の初公判は2024年6月4日に開かれ、3人の中で最初の公判となった。母親は「容認していたというのは違う」と述べ、無罪を主張した。検察側は懲役1年6月を求刑した。 2025年5月7日、札幌地裁(渡邉史朗裁判長)は懲役1年2月、執行猶予3年を言い渡し、死体遺棄ほう助と死体損壊ほう助の成立を認めた。父親の判決と同じく、母親も殺害の計画そのものは認識していなかったと判断した。弁護側は即日控訴した。 2026年2月19日、札幌高裁(青沼潔裁判長)は、死体遺棄は頭部を自宅に運び込んだ時点で終わっていたとして一審判決を破棄し、死体損壊ほう助だけを認めて懲役6月、執行猶予2年を言い渡した。弁護側は判決後、上告する方針を示した。

娘の公判の見通し

娘の公判は、事件から3年以上が過ぎた2026年10月時点でも始まっていない。札幌地裁は2024年9月に娘の公判前整理手続を行う予定だったが、その後、札幌地裁による精神鑑定が行われ、2026年2月時点で裁判の見通しは立っていないと報じられた。初公判の日程が決まったとの報道は確認されていない。 両親の有罪判決も上告中で、確定していない。本件をきっかけとした法改正や制度の変更は確認されていない。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2023年7月1日
  2. 事件・事故 2023年7月2日 +1日
  3. 逮捕 2023年7月24日 +22日
  4. 逮捕 2023年7月25日 +1日
  5. 起訴 2024年3月6日 +225日
  6. 判決 2025年3月12日 +371日
  7. 判決 2025年5月7日 +56日
  8. 判決 2026年1月27日 +265日
  9. 判決 2026年2月19日 +23日

経過

  1. 2023年7月1日
    令和5年

    事件・事故 すすきののホテルの客室で男性が殺害される(検察側の主張)

    起訴の内容では、午後11時14分ごろに首を刃物で刺されて殺害されたとされる

  2. 2023年7月2日
    令和5年

    事件・事故 ホテルの従業員が客室で男性の遺体を見つける

    頭部が切断され、客室から持ち去られていた

  3. 2023年7月24日
    令和5年

    逮捕 娘と父親を死体損壊などの疑いで逮捕。自宅から頭部が見つかる

  4. 2023年7月25日
    令和5年

    逮捕 母親を死体損壊などの疑いで逮捕

    8月には3人とも殺人の疑いで再逮捕された

  5. 2024年3月6日
    令和6年

    起訴 札幌地検が娘を殺人などの罪で、両親をほう助の罪で起訴

    起訴前に約半年の鑑定留置が行われた

    (事件番号: 令和6年(わ)第156号)

  6. 2025年3月12日
    令和7年

    判決 札幌地裁が父親に懲役1年4月、執行猶予4年の判決

    求刑は懲役10年。殺人ほう助と死体領得ほう助は認められなかった

    札幌地方裁判所 (事件番号: 令和6年(わ)第156号)

  7. 2025年5月7日
    令和7年

    判決 札幌地裁が母親に懲役1年2月、執行猶予3年の判決

    求刑は懲役1年6月

    札幌地方裁判所 (事件番号: 令和6年(わ)第156号)

  8. 2026年1月27日
    令和8年

    判決 札幌高裁が父親の一審判決を破棄し、懲役1年、執行猶予3年

    死体損壊ほう助だけを認めた。弁護側・検察側とも上告

    札幌高等裁判所

  9. 2026年2月19日
    令和8年

    判決 札幌高裁が母親の一審判決を破棄し、懲役6月、執行猶予2年

    死体遺棄は頭部を自宅に運び込んだ時点で終わったと判断した

    札幌高等裁判所

出典・公的資料

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「すすきのホテル殺人事件」事件JP、2026年10月31日閲覧。https://jiken.jp/cases/2023-sapporo-susukino-hotel-murder/

更新履歴

  • 2026年10月31日 初版公開

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