熊本地震 通称: 平成28年熊本地震

発生日 2016年4月16日(平成28年) 2016年(平成28年)の事件 / 4月16日に起きた事件
経過 発生から10年6か月
発生場所 熊本県 熊本県熊本地方(益城町・西原村など)
種別 災害
状態 終結
被害 死者 278人  負傷者 2,809人
2016年(平成28年)4月14日夜、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード6.5の地震(前震)が発生し、益城町で震度7を観測した。その約28時間後の4月16日未明には、同じく熊本地方を震源とするマグニチュード7.3の地震(本震)が発生し、西原村と益城町で再び震度7を観測した。同一地域で震度7が2回観測されたのは、震度7が設けられた1949年以降初めてであった。熊本県の集計(2025年4月時点)では死者は275人(警察が確認した直接死50人、災害関連死220人、同年6月の豪雨で地震との関連が認められた5人)にのぼり、大分県でも3人が災害関連死と認められた。熊本県内の住家被害は約19万8千棟に達し、県内の避難者は最大約18万4千人に及んだ。
熊本地震を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)
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前震と本震の発生

2016年4月14日午後9時26分、熊本県熊本地方を震央とする震源の深さ11キロ、マグニチュード6.5の地震(前震)が発生し、益城町で震度7を観測した。多くの住民が避難所などで過ごす中、その約28時間後にあたる4月16日午前1時25分、同じく熊本地方を震央とする震源の深さ12キロ、マグニチュード7.3の地震(本震)が発生し、西原村と益城町で再び震度7を観測した。同一地域で震度7の揺れが2回観測されたのは、気象庁の震度階級に震度7が加えられた1949年以降初めてのことであった。その後も規模の大きな余震が長期にわたって続き、発生から5日間の有感地震は2,000回に達した。本震の震源断層とされる布田川断層帯では、断層の変位が長さ約31キロにわたって地表に現れた。
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被害の規模

熊本県の集計(2025年4月11日時点の第356報)によれば、県内の死者は275人で、その内訳は警察が検視により確認した直接死50人、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき災害が原因で死亡したと市町村が認めた災害関連死220人、同年6月19日から25日の豪雨による被害のうち地震との関連が認められた5人である。このほか大分県由布市でも2017年2月に3人が災害関連死と認められ、熊本県外で初の認定となった。負傷者は熊本県内で2,739人、消防庁の最終報(2019年4月)では全国で2,809人とされている。熊本県内の住家被害は全壊8,642棟、半壊34,389棟、一部破損155,230棟など約19万8千棟に及び、県内の避難者は最大で約18万4千人、大分県でも1万人を超えた。災害関連死が直接死の4倍を超えた点は、この地震の大きな特徴である。

前震後の避難行動と教訓

前震で大きな被害を受けなかった住民の中には、揺れが収まったことを受けて一度は自宅に戻った人もいた。約28時間後に発生した本震では、前震で損傷を受けていた建物が倒壊するなどして被害が拡大した。この経験から、大きな地震の後もそれを上回る揺れが起こりうるとして引き続き警戒を続けることの重要性が呼びかけられるようになった。また、余震が続く中で指定避難所に入りきらない住民や屋内にいることを避けた住民が自家用車の中で避難生活を送る「車中泊避難」が広がり、エコノミークラス症候群などによる健康被害が問題となった。

阿蘇大橋の崩落と復旧

国道325号の阿蘇大橋は本震に伴う大規模な斜面崩壊に巻き込まれて崩落し、熊本市方面と南阿蘇地域を結ぶ交通網が長期間寸断された。旧橋から約600メートル下流側に、橋長525メートルの新阿蘇大橋が建設され、震災からおよそ5年後の2021年3月7日に開通した。

熊本城の被害と復旧計画

熊本城も全域で甚大な被害を受けた。熊本市の熊本城復旧基本計画によると、国指定重要文化財の建造物13棟はすべてが被災し(倒壊2棟、一部倒壊3棟)、石垣は崩落・膨らみ・緩みが517面、全体の約3割に及び、このうち崩落は50か所229面であった。熊本市は復興の象徴として天守閣の復旧を最優先で進め、制振装置や摩擦ダンパーなどによる耐震補強を施したうえで2021年3月に天守閣の復旧を完了し、同年6月28日から天守閣内部の公開を再開した。城全体の復旧について、2018年策定の基本計画では2037年度を完了目標としていたが、2023年3月の改定で計画期間が15年延ばされ、2052年度までとされた。なお2026年7月の熊本地震でも、熊本城では石垣や建造物など60か所近くで新たな被害が確認されている。

益城町の復興まちづくりと震災遺構の保存

震度7の揺れに2度見舞われた益城町では、土地区画整理事業などによる復興まちづくりが進められ、2022年には住民活動の拠点で震災の記憶を伝える展示も備えた「益城町復興まちづくりセンター『にじいろ』」が完成した。本震の際に地表に現れた布田川断層帯の地表地震断層のうち、益城町の杉堂・堂園・谷川の3地区は2018年2月13日に国の天然記念物に指定され、断層の変位を保存・公開している。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2016年4月14日
  2. 事件・事故 2016年4月16日 +2日

経過

  1. 2016年4月14日
    平成28年

    事件・事故 前震(M6.5)が発生

    益城町で震度7を観測した。

  2. 2016年4月16日
    平成28年

    事件・事故 本震(M7.3)が発生

    西原村・益城町で再び震度7を観測し、阿蘇大橋が崩落した。

  3. 2018年2月13日
    平成30年

    その他 布田川断層帯が国の天然記念物に指定

  4. 2021年3月
    令和3年

    その他 熊本城天守閣の復旧が完了

    同年6月28日から天守閣内部の公開を再開した。

  5. 2021年3月7日
    令和3年

    その他 新阿蘇大橋が開通

    崩落した阿蘇大橋の約600メートル下流に架けられた。

  6. 2022年
    令和4年

    その他 益城町復興まちづくりセンター「にじいろ」が完成

  7. 2023年3月
    令和5年

    その他 熊本城復旧基本計画を改定

    計画期間を15年延ばし、完全復旧の目標を2052年度とした。

出典・公的資料

一次資料 5件 判決文・白書・調査報告書・法令など、原典にあたれる資料を掲載しています。

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日頃の備え

大きな地震では、電気・水道・物流が数日以上止まることがあります。最低3日分、できれば1週間分の備えが勧められています。

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「熊本地震」事件JP、2026年10月31日閲覧。https://jiken.jp/cases/2016-kumamoto-earthquake/
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更新履歴

  • 2026年10月1日 事実精度監査:死者数を熊本県の最新集計(275人、大分県の関連死3人を含め278人)に更新し内訳の合計の不整合を解消、熊本城の被害規模・耐震工法(免震→制振)・完全復旧目標(2052年度)を訂正、天然記念物の指定地区を3地区に訂正、2026年熊本地震の記事が混入していた出典を整理
  • 2026年8月11日 記事内容を拡充(阿蘇大橋の崩落と復旧、熊本城の復旧計画、益城町の復興まちづくりなどを追加)
  • 2026年7月16日 初版公開

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