日本航空機駿河湾上空ニアミス事故 通称: 日航機駿河湾ニアミス事故

結末 2010年10月、最高裁が上告を棄却し、管制官2人の禁錮1年6月と禁錮1年(いずれも執行猶予3年)が確定

発生日 2001年1月31日(平成13年) 2001年(平成13年)の事件 / 1月31日に起きた事件
経過 発生から25年9か月 2010年10月26日の確定から16年
発生場所 静岡県 焼津市沖(駿河湾上空)
種別 事故
状態 判決確定
被害  負傷者 100人
  • 日本の航空機事故・鉄道事故航空機2機が異常接近し、急降下により100人が負傷した。管制官の有罪が最高裁で確定した。
静岡県駿河湾上空で日本航空機2機が異常接近し、片方の機体の急降下により100人が負傷した事故。管制官の有罪が最高裁で確定した。
日本航空機駿河湾上空ニアミス事故を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)
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事故の経過

2001年1月31日午後3時55分ごろ、静岡県焼津市沖の駿河湾上空、高度約35,600フィート付近で、羽田空港から那覇空港へ向かっていた日本航空907便(ボーイング747型機、乗客乗員427人)と、韓国・釜山から成田空港へ向かっていた日本航空958便(DC-10型機、乗客乗員250人)が異常接近した。最接近時の距離は約135メートル、高度差は約40メートルにまで迫っていた。
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緊急回避と負傷者

衝突を避けるため、907便の機長は機体を急降下させる緊急回避操作を行った。この際、機体には強い荷重変化がかかり、シートベルトを着用していなかった乗客や、機内サービス中だった客室乗務員が機内で投げ出されるなどして負傷した。907便だけで合計100人が負傷し、うち9人が重傷を負った。958便に負傷者はいなかった。

管制官の刑事責任

事故の原因は、東京航空交通管制部の管制官が、便名を907便と958便で取り違え、958便に対して出すべき降下指示を907便に対して出したことにあると判明した。刑事裁判では、東京地方裁判所が一審で無罪を言い渡したが、2008年4月11日、東京高等裁判所は「便名を取り違えるという初歩的なミスで、基本的な注意義務に違反しており刑事責任は重い」として逆転有罪の判決を言い渡し、実地訓練中だった管制官に禁錮1年・執行猶予3年、その指導監督にあたっていた管制官に禁錮1年6月・執行猶予3年を科した。2010年10月26日、最高裁判所第一小法廷は上告を棄却する決定をし(裁判官1人の反対意見がある)、管制官2人の業務上過失傷害罪による有罪が確定した。管制官個人の刑事責任を厳しく問うこの判決は、航空管制の現場に大きな衝撃を与え、ヒューマンエラーと刑事責任のあり方をめぐる議論を呼んだ。

航空管制のヒューマンエラー対策

この事故を契機に、国土交通省と航空会社は、管制官の便名の言い間違いや、パイロットによる指示の聞き間違いを防ぐための呼称ルールの見直しを進めた。管制指示に対してパイロットが復唱を徹底することの重要性が改めて強調され、管制官の勤務体制や訓練内容の見直しにもつながった。事故から得られた教訓は、その後の航空安全マネジメントの基礎資料としても活用されている。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2001年1月31日
  2. 判決 2008年4月11日 +2,627日
  3. 判決 2010年10月26日 +928日

経過

  1. 2001年1月31日
    平成13年

    事件・事故 日本航空機2機が駿河湾上空で異常接近

    緊急回避により100人が負傷した。

  2. 2008年4月11日
    平成20年

    判決 東京高等裁判所が一審無罪を破棄し管制官2人に有罪判決

    実地訓練中の管制官に禁錮1年・執行猶予3年、指導監督者の管制官に禁錮1年6月・執行猶予3年。

    東京高等裁判所

  3. 2010年10月26日
    平成22年

    判決 最高裁判所が上告を棄却し管制官2人の有罪が確定

    業務上過失傷害罪で、二審の禁錮刑(いずれも執行猶予3年)が確定した。

    最高裁判所第一小法廷 (事件番号: 平成20年(あ)第920号)

出典・公的資料

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「日本航空機駿河湾上空ニアミス事故」事件JP、2026年11月2日閲覧。https://jiken.jp/cases/2001-suruga-bay-near-miss/
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更新履歴

  • 2026年10月19日 管制官2人に確定した刑の内容を追記
  • 2026年9月27日 出典の最高裁決定の事件番号を訂正(第1052号→第920号)
  • 2026年9月23日 最高裁判所の判決文原本を出典として追加

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