宮古島沖陸自ヘリ航空事故

発生日 2023年4月6日(令和5年)
経過 発生から3年3か月
発生場所 沖縄県 宮古島市沖合(海上、宮古空港北方)
種別 事故
状態 終結
被害 死者 10人
2023年(令和5年)4月6日、沖縄県宮古島付近で陸上自衛隊のヘリコプターが飛行中に消息を絶ち、搭乗していた第8師団長ら10人全員が死亡した事故。
広告

事故の経過

2023年4月6日午後3時56分ごろ、宮古島駐屯地を離陸した陸上自衛隊のUH-60JA多用途ヘリコプターが、宮古島の北方海上を飛行中にレーダーから消息を絶った。機体には、視察のため搭乗していた第8師団長を含む陸上自衛隊員10人が乗っていた。海上自衛隊・海上保安庁などが大規模な捜索を行い、海底で機体の残骸が発見され、搭乗者全員の死亡が確認された。
広告

事故原因の調査

防衛省の事故調査の結果、機体に2基あるエンジンのうち1基で、出力が徐々に低下する「ロールバック」と呼ばれる現象が発生していたと推定されると発表された。もう1基のエンジンの出力も低下し、高度を維持できなくなったことが墜落につながったとみられるが、出力低下の直接的な原因は特定できず、飛行記録装置の一部データが失われていたことも判明した。

陸上自衛隊史上最大の航空事故

この事故による死者数10人は、1968年に愛媛県で発生したヘリコプター墜落事故(死者8人)を上回り、陸上自衛隊の航空機事故としては過去最大の被害となった。師団長を含む幹部多数が一度に死亡したことは自衛隊の部隊運用にも影響を与え、事故後、同型機の運用体制や整備基準の見直しが進められた。

安全保障政策への影響

この事故は、防衛省・自衛隊が地域防衛の要と位置づける南西諸島の部隊運用の最中に発生し、離島防衛体制の脆弱性を改めて浮き彫りにした。師団長をはじめとする指揮官クラスが同時に多数死亡したことから、部隊の指揮系統の維持や、要人が同乗する際の搭乗人数・機体運用ルールの見直しを求める声が国会でも上がった。防衛省は事故後、同種機の点検基準や飛行安全管理体制の再点検を進めた。

捜索・回収作業の困難さ

事故現場は水深が深く潮流も速い海域であったため、機体の捜索・回収作業は難航した。海上自衛隊の掃海艦艇や無人潜水機、民間のサルベージ船が投入され、事故から2か月以上をかけて機体の主要部分やフライトレコーダーが順次引き揚げられた。

殉職者への追悼

事故後、防衛省・陸上自衛隊は殉職した10人の階級をそれぞれ1階級特別昇任させ、宮古島駐屯地などで合同慰霊式が執り行われた。

経過

  1. 2023年4月6日
    令和5年

    事件・事故 陸自ヘリコプターが宮古島付近で消息を絶つ

    搭乗していた第8師団長ら10人全員が死亡した。

  2. 2024年3月14日
    令和6年

    その他 防衛省がエンジンの「ロールバック」現象と推定する事故調査結果を公表

出典・公的資料

この記事を引用する

レポート・記事などで本ページを参照する際は、以下の表記をご利用ください。

「宮古島沖陸自ヘリ航空事故」事件データベース jiken.jp、2026年8月5日閲覧。https://jiken.jp/cases/2023-miyakojima-jgsdf-helicopter-crash/

関連する事件

広告

本ページは公的資料に基づいて作成しています。情報の誤りにお気づきの場合や、掲載内容の削除・訂正のご依頼は お問い合わせ・削除依頼よりご連絡ください。