ふじみ野市散弾銃男立てこもり事件

結末 2026年7月、最高裁が上告を棄却し、男の無期懲役が確定

発生日 2022年1月27日(令和4年) 2022年(令和4年)の事件 / 1月27日に起きた事件
経過 発生から4年9か月 2026年7月14日の確定から3か月
発生場所 埼玉県 ふじみ野市
種別 殺人
状態 判決確定
被害 死者 1人  負傷者 2人
2022年(令和4年)1月27日、埼玉県ふじみ野市で、前日に死去した母親が利用していた在宅クリニックの医療関係者を逆恨みした66歳の男が、呼び出した医師に散弾銃を発砲して殺害し、屋内に立てこもった事件。約11時間後、埼玉県警察の特殊部隊が突入し、男は逮捕された。男は殺人罪などに問われ、さいたま地方裁判所・東京高等裁判所とも無期懲役を言い渡し、2026年(令和8年)7月14日、最高裁判所が上告を棄却して無期懲役が確定した。在宅医療の現場で医療従事者が命を落とした事件として、医療機関の安全確保のあり方に一石を投じた。
ふじみ野市散弾銃男立てこもり事件を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)
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事件の経過

さいたま地裁の判決によれば、事件当時66歳の男は、在宅医療を受けていた母親(当時92歳)が2022年1月26日に死亡した際の医師の対応や、理学療法士・医療相談員の過去のリハビリや相談対応に一方的な恨みを募らせ、「断ずる」などと書いたメモを作成し、所持許可を受けていた散弾銃2丁と弾を準備した。男が線香をあげに来るよう求めたため、翌27日午後9時ごろ、医師ら7人が男の自宅を訪れた。男は医師に心臓マッサージなどの蘇生措置を再び求めたが断られ、午後9時15分ごろ、医師(当時44歳)の胸部にスラッグ弾を1発命中させて心破裂で死亡させた。続けて理学療法士の男性(当時41歳)の右側腹部にも命中させ、肝損傷など入院66日を含む加療121日の重傷を負わせた。さらに銃を押さえつけた医療相談員(当時32歳)の顔に催涙スプレーを吹きかけてけがをさせ、屋外の路上にいた別の医療相談員(当時42歳)に向けて窓から散弾を1発発射したが命中しなかった。男はその後屋内に立てこもり、約11時間後の28日朝、埼玉県警の特殊部隊が突入して逮捕した。
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裁判の経過

男は殺人、殺人未遂、傷害、銃刀法違反の罪に問われた。裁判員裁判では、医師・理学療法士・路上の医療相談員に対する各発砲の殺意の有無が争点となり、弁護側は理学療法士への発砲は誤射だと主張したが、2023年12月12日、さいたま地方裁判所(志村塔子裁判長)は、いずれも殺意をもって発射したと認定した。判決は、犯行の計画性や残忍さを指摘しつつ、死亡した被害者が1人で検察官の求刑も無期懲役にとどまる本件で死刑を選択することにはためらいがあるとして、求刑どおり無期懲役を言い渡した(弁護側の科刑意見は懲役15年)。被告側は控訴したが、2025年3月11日、東京高等裁判所は控訴を棄却した。被告側はさらに上告したものの、2026年7月14日、最高裁判所第三小法廷は上告を棄却し、無期懲役の判決が確定した。

在宅医療の安全確保という課題

往診や訪問診療は、医師や看護師が患者や家族の自宅という管理されていない環境に赴く形態であるため、予期しないトラブルに巻き込まれた際の対応が難しいという課題を抱えている。本件は、患者本人ではなくその家族が医療者に恨みを募らせ、凶器を用意したうえで呼び出すという計画的な犯行であった点で、在宅医療の現場に強い衝撃を与えた。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2022年1月27日
  2. 逮捕 2022年1月28日 +1日
  3. 判決 2023年12月12日 +683日
  4. 判決 2025年3月11日 +455日
  5. 判決 2026年7月14日 +490日

経過

  1. 2022年1月27日
    令和4年

    事件・事故 医師を散弾銃で殺害し立てこもり

    呼び出した医師に発砲し、屋内に立てこもった。

  2. 2022年1月28日
    令和4年

    逮捕 特殊部隊の突入により男を逮捕

    約11時間後、閃光弾を使用した突入により身柄を確保した。

  3. 2023年12月12日
    令和5年

    判決 さいたま地裁が無期懲役の判決

    各発砲の殺意を認定し、求刑どおり無期懲役とした。

    さいたま地方裁判所 (事件番号: 令和4年(わ)第626号)

  4. 2025年3月11日
    令和7年

    判決 東京高等裁判所が控訴を棄却

    東京高等裁判所

  5. 2026年7月14日
    令和8年

    判決 最高裁判所が上告を棄却し無期懲役が確定

    最高裁判所第三小法廷

出典・公的資料

一次資料 1件 判決文・白書・調査報告書・法令など、原典にあたれる資料を掲載しています。

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「ふじみ野市散弾銃男立てこもり事件」事件JP、2026年10月30日閲覧。https://jiken.jp/cases/2022-fujimino-shotgun-siege/
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更新履歴

  • 2026年10月2日 一次資料補強:さいたま地裁の判決文(裁判所ウェブサイト)を出典に追加し、犯行に至る経緯、各被害者への発砲・暴行の内容、一審判決日(2023年12月12日)と争点・量刑の判断を追記。出典で確認できない記述を削除
  • 2026年9月24日 本文の重大な事実誤りを訂正(人質・救助の記述→実際は医師死亡・理学療法士が自力脱出)、負傷者数を訂正(0人→2人)
  • 2026年7月16日 初版公開

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