北新地ビル放火殺人事件

発生日 2021年12月17日(令和3年)
経過 発生から4年7か月 2022年3月7日の確定から4年4か月
発生場所 大阪府 大阪市北区曽根崎新地(雑居ビル4階の心療内科クリニック)
種別 放火
状態 終結
被害 死者 26人  負傷者 0人
2021年(令和3年)12月17日午前10時18分頃、大阪市北区曽根崎新地の雑居ビル4階にある心療内科クリニックで、通院患者の男がガソリンをまいて放火した事件。院長やスタッフ、通院患者ら26人が死亡し、放火した男自身も約2週間後に入院先で死亡した。警察の捜査で、男が事件の10か月以上前からクリニックの様子を記録するなど計画的に準備していたことが判明したが、容疑者が死亡したため刑事責任を問うことはできず、捜査は終結した。多数の人が集まる施設の防火・防犯対策のあり方に一石を投じた事件である。

事件の経過

2021年12月17日午前10時18分頃、大阪市北区曽根崎新地の雑居ビル「堂島北ビル」4階にある心療内科クリニックの出入り口付近で、通院患者の男がガソリンをまき、ライターで火を放った。出火当時、院内には院長やスタッフ、通院中の患者ら多数が在室しており、逃げ場を失った26人が一酸化炭素中毒などにより死亡した。放火した男自身も低酸素脳症などの重篤な状態に陥り、同月30日に入院先で死亡した。警察の捜査により、男は事件発生の10か月以上前からクリニックの様子をスマートフォンに記録するなど、計画的に犯行を準備していたことが判明した。多数の人を巻き込んで自らも命を絶つ、いわゆる「拡大自殺」を図ったとみられている。

その後

事件発生当日に24人の死亡が確認された後、同月21日午前には治療を受けていた20代の女性が死亡し、さらに翌2022年3月7日には意識不明のまま治療を受けていた女性が死亡したことで、事件当時心肺停止だった26人全員の死亡が確定した。放火した男もすでに死亡していることから、刑事責任を問うことができないまま捜査は事実上終結した。多数の死傷者を出した一方で加害者不在のまま事件が終わったことから、被害者遺族の心情や再発防止策のあり方が社会的な課題として取り上げられ、犯罪歴のある患者への就労支援や医療機関の防犯体制の見直しが議論されるきっかけとなった。

犯行の計画性と建物の状況

警察の捜査により、男は事件発生の10か月以上前からクリニックの様子を記録し、スマートフォンのカレンダーに犯行に向けた準備の記録を残すなど、長期間にわたり計画的に犯行を準備していたことが明らかになった。事件のあった建物は複数のクリニックや事務所が入居する雑居ビルであり、出火当時、逃げ場が限られていたことが被害の拡大につながったとみられている。この事件は、通院患者による医療機関への深刻な加害行為として、医療現場における防犯体制のあり方に一石を投じることになった。

経過

  1. 2021年12月17日
    令和3年

    事件・事故 心療内科クリニックにガソリンをまき放火

    通院患者の男が出入り口付近にガソリンをまいて放火した。

  2. 2021年12月30日
    令和3年

    その他 放火した男が入院先で死亡

    低酸素脳症などにより死亡し、刑事責任を問えなくなった。

  3. 2022年3月7日
    令和4年

    その他 最後の被害者が死亡し死者26人が確定

    事件当時心肺停止だった26人全員の死亡が確定した。

出典・公的資料

この記事を引用する

レポート・記事などで本ページを参照する際は、以下の表記をご利用ください。

「北新地ビル放火殺人事件」事件データベース jiken.jp、2026年7月29日閲覧。https://jiken.jp/cases/2021-kitashinchi-building-arson/

関連する事件

更新履歴

  • 2026年7月16日 初版公開

本ページは公的資料に基づいて作成しています。情報の誤りにお気づきの場合や、掲載内容の削除・訂正のご依頼は お問い合わせ・削除依頼よりご連絡ください。