軽井沢スキーバス転落事故

現在 2026年6月、元社長の禁錮3年の実刑が確定し、元運行管理者(一審禁錮4年)は最高裁に上告して審理中

この事件は公判中です。 判決が確定していない被告人・被疑者は、有罪判決が確定するまで無罪と推定されます。記述は2026年10月18日時点で確認できた公的資料・報道に基づいており、今後の審理により変わる可能性があります。

発生日 2016年1月15日(平成28年) 2016年(平成28年)の事件 / 1月15日に起きた事件
経過 発生から10年9か月 2026年6月5日の確定から4か月
発生場所 長野県 軽井沢町(国道18号碓氷バイパス)
種別 事故
状態 公判中
被害 死者 15人  負傷者 26人
  • 事故・災害が変えた安全対策格安バスの運転手教育・車両整備の軽視が問われ、貸切バス事業者への監査や研修の義務化など安全対策の強化につながった。
2016年(平成28年)1月15日未明、長野県軽井沢町の国道18号碓氷バイパスで、東京都からスキー場に向かっていた大型バスがカーブを曲がりきれずガードレールを破って崖下に転落し、乗客の大学生13人と運転手2人の計15人が死亡、26人が重軽傷を負った事故。運行会社の社長と運行管理者が業務上過失致死傷罪に問われ、長野地方裁判所は2023年(令和5年)6月8日に両被告に実刑判決を言い渡した。判決は運転手の技量不足を把握しないまま運行させた会社側の安全管理体制を厳しく指摘した。被告側は控訴したが、2026年5月22日に東京高等裁判所は控訴を棄却して一審判決を支持し、元社長は上告せず禁錮3年の実刑が確定した。元運行管理者はさらに最高裁判所に上告し、審理が続いている。
軽井沢スキーバス転落事故を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)
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事故の経過

長野地裁の判決によれば、2016年1月15日午前1時52分ごろ、東京都から長野県北志賀方面のスキー場に向かっていた大型ツアーバスが、長野県軽井沢町の国道18号碓氷バイパスの下り坂で、約1.1キロの間に五つのカーブが連続する区間の左カーブ(高崎起点44.65キロポスト付近)に、限界旋回速度(時速約91.6キロ)を上回る時速約96キロで進入して制御不能となり、カーブ右側の崖下に転落した。バスは入山峠の頂上付近を時速約51キロで通過した後、平均6.4%の下り勾配で加速を続けていた。この事故で、運転者と交替運転者、乗客13人の計15人が死亡し、乗客26人全員が重軽傷を負った。死亡した乗客13人は、いずれも19歳から22歳の大学生だった。
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裁判の経過

バスの運行会社の社長と、運行管理者兼安全統括管理者だった営業所長が業務上過失致死傷罪に問われた。長野地方裁判所(大野洋裁判長)は2023年6月8日、運行管理者が、2015年12月29日に雇用した運転者から採用面接で約5年間大型バスを運転していないと聞いて運転に慣れていないと認識しながら、技量を把握・確認せず訓練もしないまま、冬季の夜間に峠道を含む長距離の運行に従事させたなどと認定し、社長に禁錮3年、運行管理者に禁錮4年の実刑判決を言い渡した。判決は「利益の確保を優先し、輸送の安全の確保を軽視し続けた結果、事故を引き起こした」として刑事責任は重いと結論づけた。両被告は控訴し、2025年11月17日の東京高等裁判所の控訴審初公判で改めて無罪を主張したが、2026年5月22日、東京高裁(吉崎佳弥裁判長)は両被告の控訴を棄却した。元社長は上告期限までに上告せず禁錮3年の実刑が確定した。元運行管理者は最高裁判所に上告し、審理が続いている。

事故後の規制強化

この事故を受け、国土交通省は貸切バス事業者に対する監査や、運転手の運転技術を確認する研修制度の義務化など、安全対策の抜本的な見直しに着手した。事故を起こした運行会社は、格安のツアーバス運行を多く手掛けていた事業者であり、価格競争の中で運転手教育や車両整備が軽視されていた実態が明らかになったことから、貸切バス業界全体の運賃・料金制度や安全投資のあり方が問い直される契機となった。犠牲者の多くが大学生であったことから、大学の課外活動における移動手段の安全管理についても見直しが進められた。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2016年1月15日
  2. 判決 2023年6月8日 +2,701日
  3. 公判 2025年11月17日 +893日
  4. 判決 2026年5月22日 +186日

経過

  1. 2016年1月15日
    平成28年

    事件・事故 スキーツアーバスが碓氷バイパスで転落

    カーブを曲がりきれずガードレールを破り崖下に転落した。

  2. 2023年6月8日
    令和5年

    判決 長野地方裁判所が運行会社社長らに実刑判決

    社長に禁錮3年、運行管理者に禁錮4年を言い渡した。

    長野地方裁判所 (事件番号: 令和3年(わ)第3号)

  3. 2025年11月17日
    令和7年

    公判 東京高等裁判所で控訴審の初公判

    被告側は改めて無罪を主張した。

    東京高等裁判所

  4. 2026年5月22日
    令和8年

    判決 東京高等裁判所が控訴を棄却

    一審(長野地裁)の禁錮3年・禁錮4年の判決を支持し、両被告の控訴を棄却した。

    東京高等裁判所 (事件番号: 令和5年(う)第1084号)

  5. 2026年6月1日
    令和8年

    その他 元運行管理者が最高裁判所に上告

    元運行管理者が控訴審判決を不服として上告した。

  6. 2026年6月5日
    令和8年

    その他 元社長の禁錮3年の判決が確定

    元社長は上告期限までに上告せず、禁錮3年の実刑が確定した。

出典・公的資料

一次資料 2件 判決文・白書・調査報告書・法令など、原典にあたれる資料を掲載しています。

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「軽井沢スキーバス転落事故」事件JP、2026年10月30日閲覧。https://jiken.jp/cases/2016-karuizawa-ski-bus-crash/
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更新履歴

  • 2026年10月3日 一次資料補強:長野地裁・東京高裁の判決文(裁判所ウェブサイト)を出典に追加し、事故の時刻(1時55分→1時52分)・地点・速度、死亡した乗客の年齢(19〜22歳)、被告人らの過失の内容を判決に基づき訂正・追記
  • 2026年9月24日 控訴審判決・上告・確定(2026年5〜6月の進展)を追加、出典2件を追加
  • 2026年7月16日 初版公開

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