第六垂水丸遭難事故
| 発生日 | 1944年2月6日(昭和19年) |
|---|---|
| 経過 | 発生から82年7か月 |
| 発生場所 | 鹿児島県 垂水港沖(鹿児島湾) |
| 種別 | 事故 |
| 状態 | 終結 |
| 被害 | 死者 547人 |
1944年(昭和19年)2月6日午前9時50分、鹿児島県の垂水港を出港した定期旅客船「第六垂水丸」(122総トン)が、出港直後に桟橋付近でバランスを崩して転覆・沈没した。戦時下の燃料不足で減便されていた航路に乗客が殺到し、定員を大幅に超える約700人が乗船していたとされ、死者は慰霊碑の記録で547人にのぼる、日本の海難事故史上2番目の規模の惨事となった。
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事故の発生
1944年2月6日午前9時50分、鹿児島県の垂水港を出港した定期旅客船「第六垂水丸」(122総トン)は、港の約200メートル沖にある桟橋付近で方向転換をしようとした際にバランスを崩し、転覆・沈没した。戦時下の燃料不足と船舶の徴用により、鹿児島・垂水間の定期旅客船は1日4往復にまで減便されていた。事故当日は、地元に駐屯していた部隊の「最後の面会日」との噂も流れており、通常よりはるかに多い乗客が船に押し寄せた。
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垂水港と鹿児島・垂水間の航路
垂水港は鹿児島湾(錦江湾)を挟んで鹿児島市街地の対岸に位置し、鹿児島・垂水間を結ぶ定期旅客船は、地域住民や軍関係者にとって重要な交通手段だった。太平洋戦争末期には燃料不足と船舶の徴用が進み、運航便数が大幅に削減される一方で、軍事施設への往来や面会需要は高いままであったため、限られた便に乗客が集中する構造的な問題を抱えていた。
定員超過の実態と被害
第六垂水丸の定員を大幅に超える約700人が乗船していたとされ、出港直後の転覆により多数の乗客が海に投げ出された。死者数について、事故当時の新聞等の記録では死者464人・行方不明2人とされていたが、第六垂水丸遭難者慰霊碑の銘記碑では、後年判明した人数を含めて死者547人としている。547人という数字は、日本の海難事故史上2番目の規模とされる。第六垂水丸遭難者慰霊碑は事故現場に近い垂水港周辺に建立されており、地元では毎年、犠牲者を追悼する行事が営まれている。碑文に刻まれた547人という数字は、戦後に遺族らの証言や記録の掘り起こしを通じて明らかになった人数を反映したものとされる。
戦時下の情報統制と記憶の継承
事故は太平洋戦争末期という時局下で発生しており、被害の全容が当時どこまで公表されたかは資料によって幅がある。地元では、夫や息子を事故で失った遺族の証言が地域紙などを通じて語り継がれており、定員の2倍以上を乗せて出港直後に転覆したという実態は、戦時下の輸送体制の逼迫を象徴する出来事として記憶されている。南日本新聞など地元メディアは、戦後長く語られてこなかった本事故について、生存者や遺族への取材を重ねた特集記事を折に触れて掲載しており、戦時下の交通インフラの逼迫が招いた悲劇として、地域の記憶の継承に努めている。
救助の状況
転覆は港のごく近く、桟橋から約200メートルの地点で起きたが、極度の定員超過と厳冬期の冷たい海水のため、多数の乗客が救助されないまま亡くなった。事故は当時の新聞では詳しく報じられず、地元では長年、正確な犠牲者数や事故の詳細が十分に共有されないまま推移したとされる。事故を生き延びた乗客の証言によれば、船が転覆した際、極度の混雑のためデッキから海へ飛び込むこともままならない状態だったとされ、短時間のうちに多数の犠牲者が出た背景には、船体の構造上の脆弱性も指摘されている。
戦時輸送の逼迫という背景
第六垂水丸の事故は、単なる一船舶の事故にとどまらず、戦況の悪化に伴う燃料不足・船舶不足が地域住民の生活基盤である交通インフラを直撃した結果として捉えられている。同様の減便・過密乗船は戦時下の各地の航路で共通してみられ、本事故はその危険性が現実化した象徴的な事例とされる。垂水市では、遭難事故の記憶を次世代に伝えるための語り部活動や資料展示の取り組みが、地元有志により続けられている。
経過
-
1944年2月6日
昭和19年事件・事故 第六垂水丸が垂水港沖で転覆
定員を大幅に超える乗客を乗せた旅客船が出港直後に転覆・沈没した。
出典・公的資料
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その他
フリー百科事典 Wikipedia
- 公的発表・広報
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「第六垂水丸遭難事故」事件JP、2026年9月8日閲覧。https://jiken.jp/cases/1944-dairoku-taruimizu-maru-disaster/
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更新履歴
- 2026年8月19日 初版公開
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