2018年東海道新幹線車内殺傷事件

発生日 2018年6月9日(平成30年)
経過 発生から8年1か月 2020年1月7日の確定から6年6か月
発生場所 神奈川県 新横浜駅~小田原駅間(東海道新幹線車内、走行中)
種別 テロ・無差別襲撃
状態 判決確定
被害 死者 1人  負傷者 2人
2018年(平成30年)6月9日夜、東京発新大阪行き東海道新幹線「のぞみ265号」の車内で、乗客の男(当時22歳)がなたで乗客に切りつけ、女性2人が負傷し、女性をかばおうとした男性会社員(当時38歳)が死亡した。男は「刑務所に一生入るため」と供述し、2019年12月、無期懲役の判決を受けた。

事件の経過

2018年6月9日午後9時45分ごろ、東京発新大阪行きの東海道新幹線「のぞみ265号」が新横浜駅を発車した直後、神奈川県内の新横浜―小田原間を走行中の12号車で、指定席に座っていた男(当時22歳)が突然、荷物棚から取り出したなたで隣席の女性の首筋に切りつけた。男は別の女性にも切りつけた後、助けに入った男性会社員に馬乗りになり、無言でなたを振り下ろし続けた。男性会社員は搬送先の病院で死亡が確認され、女性2人も負傷した。死亡した男性会社員は、大学院で研究者として学んだ経歴を持ち、化学メーカーに勤務していた30代の会社員で、切りつけられていた女性を助けようと単身で加害者に立ち向かい、多数の傷を負いながら命を落とした。妻は「世界一優しい夫でした」とコメントを寄せ、その勇敢な行動は社会的にも大きく報じられた。走行中の新幹線車内という逃げ場のない密室で発生した凶行は、社会に大きな衝撃を与えた。加害者は事件当時22歳で、家庭環境の複雑さから中学時代に不登校となり、高校卒業後に就いた職も長続きせず、家出を繰り返した末に住居を持たない生活を送っていたとされる。

動機と裁判の経過

男は事件後、殺人罪などに問われた公判で「刑務所に一生入るために事件を計画した」という趣旨の動機を説明した。2019年12月18日、横浜地方裁判所小田原支部は求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。男は判決を受けて「控訴はしません」と述べ、法廷内で万歳三唱するなど、通常の裁判では見られない行動を取った。検察・弁護側双方が控訴しなかったため、判決は2020年1月7日に確定した。事件を受け、JR各社は座席がある客室部分への防犯カメラの増設、車内巡回の強化、車掌が非常時に取るべき対応の見直しなど、それまで比較的手薄だった新幹線車内の防犯対策を進めた。走行中の新幹線という密室空間で凶器を使った事件が起きた場合、乗客が逃げ場を失うという構造的な弱点が改めて浮き彫りになり、鉄道事業者全体の防犯体制のあり方を問い直す契機となった。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2018年6月9日
  2. 判決 2019年12月18日 +557日

経過

  1. 2018年6月9日
    平成30年

    事件・事故 新幹線車内で乗客が切りつけられる

    男性会社員が死亡、女性2人が負傷。

  2. 2019年12月18日
    令和元年

    判決 横浜地方裁判所小田原支部が無期懲役の判決

    求刑通り。

    横浜地方裁判所小田原支部

  3. 2020年1月7日
    令和2年

    その他 控訴期限徒過により無期懲役が確定

出典・公的資料

この記事を引用する

レポート・記事などで本ページを参照する際は、以下の表記をご利用ください。

「2018年東海道新幹線車内殺傷事件」事件データベース jiken.jp、2026年7月29日閲覧。https://jiken.jp/cases/2018-tokaido-shinkansen-stabbing/

関連する事件

更新履歴

  • 2026年7月17日 初版公開

本ページは公的資料に基づいて作成しています。情報の誤りにお気づきの場合や、掲載内容の削除・訂正のご依頼は お問い合わせ・削除依頼よりご連絡ください。