那須雪崩事故

現在 2026年3月、東京高裁が1人を禁錮2年の実刑、2人を禁錮2年・執行猶予5年とし、被告側が最高裁に上告

この事件は公判中です。 判決が確定していない被告人・被疑者は、有罪判決が確定するまで無罪と推定されます。記述は2026年10月19日時点で確認できた公的資料・報道に基づいており、今後の審理により変わる可能性があります。

発生日 2017年3月27日(平成29年) 2017年(平成29年)の事件 / 3月27日に起きた事件
経過 発生から9年7か月
発生場所 栃木県 那須郡那須町
種別 事故
状態 公判中
被害 死者 8人  負傷者 40人
栃木県那須町で高校の登山講習会中に雪崩が発生し、高校生7人と引率教諭1人が死亡した事故。
那須雪崩事故を象徴する概念イラスト
※イメージ画像(生成AIによる概念イラストであり、実際の現場・関係者を写したものではありません)
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事故の経過

2017年3月25日から27日にかけて、栃木県高等学校体育連盟が主催する「春山安全登山講習会」が那須町周辺で開催され、7つの高校から生徒46人と教員9人が参加していた。最終日の27日、当初予定されていた那須岳への登山は悪天候のため中止され、那須温泉ファミリースキー場周辺での雪上歩行訓練に変更された。
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雪崩の発生

同日午前8時半ごろから8時45分ごろにかけて、訓練中の生徒・教員の一団を雪崩が襲った。この雪崩により、大田原高校山岳部の生徒7人と引率教諭1人の合わせて8人が死亡し、40人が負傷した。前日までの低気圧による大雪で積雪が不安定化していたところに、気温上昇が重なったことが雪崩発生の要因とみられている。

刑事責任の追及

遺族らは、講習会の開催判断や現場での安全管理に問題があったとして刑事告訴を行った。宇都宮地方検察庁は2022年2月、講習会の責任者だった教諭と生徒を引率した教諭の計3人を業務上過失致死傷罪で在宅起訴した。宇都宮地方裁判所は2024年5月30日、雪崩の危険は予見できたとして、3人にいずれも禁錮2年(求刑は各禁錮4年)の実刑を言い渡した。被告側は無罪を主張して控訴したが、東京高等裁判所は2026年3月4日、3人の過失を認めて有罪を維持したうえで、量刑について講習会の責任者と別の班の主講師だった2人の一審判決を破棄し、それぞれ禁錮2年・執行猶予5年とした。死亡した生徒らの班を直接引率した教諭については控訴を棄却し、禁錮2年の実刑が維持された。被告側は同年3月17日に上告し、東京高等検察庁は3月18日に上告しないと発表した。学校行事における雪崩リスクの評価や、荒天時の中止判断のあり方を根本から問い直す事故として、その後の学校主催の冬山活動のあり方に大きな影響を与えた。

登山講習会の位置づけ

この講習会は、栃木県高等学校体育連盟が長年にわたり実施してきた伝統的な行事であり、雪山での経験を積ませる目的で毎年開催されていた。しかし、当日の気象条件の悪化にもかかわらず「登山」から「雪上歩行訓練」への変更にとどまり、活動そのものを中止する判断がなされなかったことが、被害拡大の一因として指摘されている。

雪崩事故と学校管理下の安全

学校が主催する野外活動中に発生した事故として、那須雪崩事故は、学校管理下における安全配慮義務のあり方を問う代表的な事例となった。文部科学省は事故後、学校の課外活動における気象リスク評価や、荒天時の中止基準の明確化を求める通知を全国の教育委員会に発出した。

登山部顧問の資格をめぐる議論

この事故を機に、高校の登山部・山岳部顧問に求められる専門知識や資格のあり方についても議論が起き、雪崩に関する研修を受けた指導者の配置を求める声が強まった。

審理・経過の流れ

  1. 事件・事故 2017年3月27日
  2. 起訴 2022年2月 +1,772日
  3. 判決 2024年5月30日 +849日
  4. 判決 2026年3月4日 +643日
  5. 公判 2026年3月17日 +13日

経過

  1. 2017年3月27日
    平成29年

    事件・事故 登山講習会中に雪崩が発生

    生徒7人と教諭1人が死亡した。

  2. 2022年2月
    令和4年

    起訴 宇都宮地検が教諭ら3人を業務上過失致死傷罪で在宅起訴

  3. 2024年5月30日
    令和6年

    判決 宇都宮地裁が教諭ら3人に禁錮2年の実刑判決

    求刑は各禁錮4年。

    宇都宮地方裁判所

  4. 2026年3月4日
    令和8年

    判決 東京高裁が2人に執行猶予を付け、1人の実刑を維持

    講習会の責任者ら2人は一審判決を破棄して禁錮2年・執行猶予5年。生徒を直接引率した教諭は控訴棄却で禁錮2年。

    東京高等裁判所第12刑事部 (事件番号: 令和6年(う)第1469号)

  5. 2026年3月17日
    令和8年

    公判 被告側が最高裁に上告

    東京高等検察庁は3月18日、上告しないと発表した。

出典・公的資料

一次資料 2件 判決文・白書・調査報告書・法令など、原典にあたれる資料を掲載しています。

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「那須雪崩事故」事件JP、2026年11月2日閲覧。https://jiken.jp/cases/2017-nasu-avalanche-accident/
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更新履歴

  • 2026年10月19日 刑事裁判の経過(在宅起訴・一審判決・控訴審判決・上告)を追記
  • 2026年9月23日 「登山講習会の位置づけ」セクションが重複していたため削除(データ品質修正)

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